はじめに
投資を行っている方のなかには、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 」に投資している方もいるのではないでしょうか。
同商品は、日本を含む先進国や新興国など、世界中の株式に1本でまとめて投資できる人気のインデックスファンドです。 通称「オルカン」と呼ばれ、2026年8月末時点の純資産総額(残高)は約13兆8,964億円を誇り、公募追加型株式投資信託(ETF除く)の残高ランキングで第1位に君臨しています。
その三菱UFJアセットマネジメントから、2026年9月30日に「オルカン高配当」と呼ばれる新たな投資信託の運用が始まります。 「オルカン」の高配当バージョンにあたる本商品は、株式の配当にあたる「分配金」に焦点を当てた投信であり、純資産残高13兆円を超える従来のオルカンとは異なる選択肢として、設定1年後に残高1,000億円を目指しています。
純資産13兆円超の「オルカン」に高配当バージョンが新登場
「オルカン高配当」の連動対象となる指数は、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)高配当利回り指数(円換算ベース)」です。
この指数は、配当の持続性や企業クオリティなどの基準をクリアした銘柄のなかから、配当利回りが親指数(通常のACWI)の1.3倍以上である銘柄で構成されています。 2026年5月現在で世界約680銘柄が組み入れられており、年2回(5月・11月)銘柄の入れ替えが行われます。
対象インデックスの国・地域別構成比率を見ると、米国が48.9%と約半数を占め、次いで日本が8.1%、スイスが5.9%、イギリスが4.6%と続き、計23カ国です。
どのような銘柄で構成されているかを見ていきましょう。 2026年4月末時点の構成上位5銘柄は以下のとおりです。
2.ジョンソン・エンド・ジョンソン
3.アッヴィ
4.シェブロン
5.シスコシステムズ
エクソンやJ&Jも。上位を占める米国の連続増配大企業
組み入れ上位企業の顔ぶれと特徴を確認してみましょう。
エクソンモービル
世界最大級の国際総合エネルギー企業です。 19世紀にジョン・ロックフェラーが設立した「スタンダード・オイル」をルーツとし、1999年にエクソンとモービルが合併して誕生しました。 2026年9月末時点の配当利回りは約2.5%です。43年連続増配を継続しており、四半期配当を年4回支払っています。
ジョンソン・エンド・ジョンソン
ヘルスケア分野における世界的大企業です。日本でも非常にシェアの高い使い捨てコンタクトレンズブランド「ワンデーアキュビューモイスト」や、絆創膏の定番「バンドエイド」などで知られます。 2026年9月末時点の配当利回りは約1.93%で、64年連続増配を継続しています。
アッヴィ
米国に本社を置くグローバルな研究開発型バイオ医薬品企業です。 自己免疫疾患治療薬「ヒュミラ」や「リンヴォック」などの有名医薬品を手がけています。 2026年9月末時点の配当利回りは約2.5%で、分社前の旧アボット・ラボラトリーズ時代を含めて53年連続増配を続けています。
シェブロン
「スーパーメジャー」と呼ばれる国際石油資本6社の一角を担う、米国第2位の石油生産量を誇る総合エネルギー企業です。 2026年9月末時点の配当利回りは約3.2%で、38年連続増配を誇ります。
シスコシステムズ
世界最大のコンピュータネットワーク機器メーカーです。 インターネットのデータ転送に欠かせないルーターやスイッチで世界トップシェアを持ちます。2026年9月末時点の配当利回りは約1.51%で、15期連続増配を達成しています。
このほかにも、日用品大手のP&Gや住宅リフォーム小売チェーンのホームデポ、総合飲料メーカーのコカ・コーラなど、世界的に安定した事業基盤を持つ有名企業が組み込まれています。