はじめに

2026年7月のCI一致指数は「改善」を維持

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では、現在の日本の景気動向指数は、どのような状況なのでしょうか。

2026年9月7日に内閣府が公表した7月分の景気動向指数速報によると、現行のCI一致指数は120.6となり、前月から1.7ポイント上昇しました。上昇は2か月連続です。3か月後方移動平均と7か月後方移動平均も、ともに7か月連続で上昇しました。内閣府は基調判断を「改善」に据え置いています。一致指数の上昇には、投資財出荷指数や小売業の商業販売額、鉱工業用生産財出荷指数などがプラスに寄与しました。一方、耐久消費財出荷指数や卸売業の商業販売額はマイナス寄与となっており、すべての経済活動が一様に改善しているわけではありません。また、7月分の速報では、労働投入量指数と営業利益の当月データが算出に含まれていないため、今後の改訂にも注意が必要です。

先行指数は117.9となり、前月から1.7ポイント上昇しました。こちらは2か月ぶりの上昇です。足元の景気動向指数を見る限り、日本経済は改善方向にあると判断されています。
ただし、株式市場では、米国の金融政策や長期金利、原油価格、為替相場など、さまざまな要因によって株価が動きます。景気の改善が続いていても、金融引き締めへの警戒感が強まれば、株式市場の上値が抑えられることもあります。

また、現行指数と新指数では採用する指標が異なるため、同じ時期の経済活動でも、指数の動きや基調判断に違いが生じる可能性があります。新指数の参考公表が始まった後は、現行指数と比較しながら、日本経済のどのような部分が景気判断に反映されているのかを確認したいと思います。

景気動向指数を投資判断に生かす3つの視点

景気動向指数を投資判断に生かす際には、指数の方向だけでなく、変化が続いているのか、何が指数を動かしているのか、そして株価が何を織り込んでいるのかを確認することが大切です。

移動平均で改善・悪化の継続性を確認

個人投資家としては、指数は一時的な要因によって変動するため、3か月後方移動平均や7か月後方移動平均も確認し、改善や悪化が継続しているのかを見ることが重要です。

指数の変化に寄与した経済指標を確認

次に、指数の変化にどの経済指標が寄与したのかを確認します。例えば、投資財の出荷が増えている場合、設備投資関連企業の事業環境を考える材料になります。小売販売やサービス消費が伸びていれば、消費関連企業の業績を見る際の参考になります。ただし、マクロ経済の指標が改善していても、すべての関連企業が増益になるわけではありません。企業ごとの市場シェアや価格転嫁力、コスト構造なども合わせて確認する必要があります。

株価が織り込む景気の先行きを確認

そして、景気動向指数を見る際には、株価が何を織り込んでいるのかも考えたいところです。現在の景気が良いから株価が上がるとは限りませんし、景気が悪いから株価が下がり続けるとも限りません。むしろ、景気の先行きが厳しいとみられていた企業で、実際の業績が市場予想ほど悪化しなければ、株価が上昇することもあります。2027年4月分から参考公表が始まる新CIと新DIは、これまでの景気判断では捉えにくかったサービス産業やデジタル投資など、日本経済の変化を確認する新たな材料となりそうです。特に、製造業の生産動向だけでは説明できない景気の変化を、所得や消費、サービス活動と合わせて見ることができる点に注目しています。

この記事が少しでも皆様の相場判断の参考になれば幸いです。

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