はじめに
企業体験から低コスト・資産管理まで広がる金融機関の取り組み
実は、こうした考え方を以前から実践してきた取り組みがあります。コモンズ投信の「子どもトラスト」です。
子どもトラストは、子ども名義で資産形成を行う未成年口座ですが、特徴は投資だけではありません。親子でお金や社会について学ぶ「子どもトラストセミナー」を開催し、投資先企業を実際に訪問して、そこで働く人たちや企業の仕事に触れる機会も提供しています。
つまり、「子どものために投資をしておく」というだけではなく、「投資を通じて、お金や社会について子ども自身が考える」という仕組みです。これは、こどもNISAを考えるうえでも参考になるでしょう。
こどもNISAのスタートを前に、証券会社や銀行でもさまざまな取り組みが始まっています。
例えばSBI証券では、こどもNISA専用の「SBI・ゼロ・オールカントリー・インデックス・ファンド」を用意し、信託報酬を年0%としています。長期の資産形成にかかるコストを抑えるというアプローチです。
一方、マネックス証券は、こどもNISAを「親子で一緒にお金について考えるきっかけ」と位置づけています。子どもの口座を通して、「貯める・使う・増やす」といったお金の役割について親子で話すことを提案しています。
銀行にも面白い取り組みがあります。例えば京都銀行は、お年玉や出産祝い、児童手当など、子どものためのお金をまとめて管理し、子どもと一緒に成長を見守るという考え方を示しています。
北洋銀行も、お祝い金やお年玉、コツコツ貯めたお金などを「子どものさまざまなお金」としてまとめて管理し、お金との付き合い方を考えるきっかけとして紹介しています。
こうして見ると、こどもNISAをめぐる動きは、単なる「投資商品の低コスト競争」だけではないようです。投資商品のPRが中心だった金融機関もこどもNISAについては、これまでとは異なり、「投資をきっかけに付加価値を提供する」ことへのアプローチが進んできているようです。
子どものためのお金をどう準備するか。そして、そのお金を通じて子どもに何を伝えるのか。こどもNISAは、親が子どもと一緒にお金について考えるきっかけにもなります。
こどもNISAを通じて、親が子どもに託したいこと。そういう思いを載せてこそ、こどもNISAの充実につながるのではないでしょうか?
投資管理もマネーフォワード MEで完結!複数の証券口座から配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]