はじめに

海外旅行商品の前倒し販売や早割が進められている

今年の年末年始分の旅行商品がもう販売が始まっているのをご存知ですか?

JTBや航空会社が海外旅行の早期予約を拡大しているそうです。JTBでは年末年始の旅行商品はすでに5月に発売開始。これは従来よりも2か月も早いタイミングだそうです。

全日空系のダイナミックパッケージも従来は300日先までのところを、今後は355日先までに予約可能期間を延ばすそうです。ジャルパックでは8月に発売する値ごろ感のある割引商品の出発時期を来年3月までと、これも従来よりも先の予約に対応するそうです。

旅行会社各社が早割を競う現状が起きているのですが、いったい何が起きているのでしょうか?


「そんなに早く販売されても!」なのにいったいなぜ?

消費者の側から見れば、年末年始やゴールデンウィークを除いて、あまり先の予定を組もうとしてもその予定が本当に確保できるかどうかわからないものです。

その時期の忙しさはどうなっているのか?本当に休暇がとれるのか?数か月先なら読めても一年先だと、今の職場がどうなっているのかを予測するのは難しいと思います。

若い方なら逆に直前になって休みがとれることがわかって「今でも間に合う○○旅行」のようなパッケージ商品に飛び込みで予約をしてグアムや香港、上海旅行などを満喫するという経験も多いのではないでしょうか?

しかし最近は、そのような旅行計画に暗雲が立ち込め始めているのです。

「宿がとれない」事態が多発

実は直近になって旅行を申し込もうとしても、最近では「宿がとれない」というケースが頻発しているそうです。

実は近年、中国人の海外旅行者が世界各地で激増しているのです。これまで日本に爆買いに来ていた観光客が最近は円高を嫌って「来なくなった」と銀座界隈では中国人観光客の減少を嘆いている様子ですが、彼らは日本に来なくなっただけで、世界全体で見ればどんどん人数が増えています。

中国人の海外旅行客は2011年に7000万人だったものが2015年には1億2000万人にまで急増しました。この間、日本人の海外旅行者は毎年1700万人程度で頭打ち。つまりわれわれの7倍の数の中国人観光客が世界の観光名所になだれ込んでいるのです。

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