はじめに

2026年の制度改正で変わる「申告しなければ反映されない」仕組み

結論からいうと、2026年に成立した改正法により、米国債の利子のような金融所得は今後、確定申告をしなくても保険料や窓口負担割合の判定に反映される仕組みに変わります。

現在の後期高齢者医療制度では、市町村民税の所得情報をもとに保険料や窓口負担割合などを計算しています。このため、上場株式の配当・譲渡益や、米国債のような特定公社債の利子などは、源泉徴収だけで課税を終え、確定申告をしなければ、所得として勘案されません。

厚生労働省は、こうした仕組みでは同じ金融所得があっても、確定申告をするかどうかによって保険料や窓口負担割合が変わる場合があるとしています。

こうした申告の有無による違いを是正するため、金融機関等が税務署に提出している法定調書の情報を、後期高齢者医療広域連合にもオンラインで提出する仕組みを整えます(NISAの非課税所得は対象外です)。

なお、2026年から直ちに反映されるわけではありません。法律上は公布後5年以内の政令で定める日に施行され、厚生労働省は保険料や窓口負担区分への反映を公布後4~5年程度と想定しています。

だからこそ、65歳から年金に上乗せする収入を考えるとき、「利率が何%か」「毎年いくら受け取れるか」だけで比較するのでは十分とはいえません。

何所得になるのか。税引き後にいくら残るのか。そして、その所得が将来の公的医療保険にどう関係するのか。老後の定期収入を考える際には、「入口」の利率だけでなく、受け取り時からその先までの「出口」を一つの判断軸にしてみてはいかがでしょうか。

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