はじめに

年齢よりもライフプラン! 将来の支出計画と資産の出口戦略

ここまでご紹介した年齢や資産の値動きを判断材料として投資割合を考えることも大切ですが、実はもっとも重要なのは、今後の生活設計、つまり「ライフプラン」です。

例えば、これから子どもが受験に向け塾代などが増える見込みであれば、それらの支払いに備えて現預金比率を高めておく必要があります。

あるいは、老後に向けてであれば公的年金の受給開始を繰り下げることで年金額を増やし、基本的な生活費を年金で賄える見通しが立ったとしたら、投資資産は旅行や趣味、家族との時間など、暮らしを豊かにするための資金として活用できるかもしれません。

すると、必ずしも資産を大きく増やす必要はなく、リスクを取りすぎるより今ある資産をどう使うかに視点を切り替えることも有効です。

一方、公的年金だけでは生活費が不足し、老後資金を運用によって成長させる必要がある場合は、話が変わります。

必要な資金を確保するために、ある程度のリスクを取って運用を続けることも選択肢になります。もちろん運用による成長は保証されるものではありません。値下がりしたときにどの程度まで耐えられるかを考え、就労収入を得る、預貯金などで当面の生活費を確保したうえで、無理のない資産配分を検討することなどが大切です。

つまり、同じ年齢、同じ資産額であっても、ライフプランが違えば適切な投資割合も変わるということをしっかりと自分事として理解して欲しいのです。

「このまま投資を続けてよいのだろうか」と思ったときこそ、自分の暮らしや資産、年金の見込みを改めて確認しましょう。

今後の生活費はいくら必要なのか。公的年金でどこまで賄えるのか。住宅の修繕や医療・介護など、まとまったお金が必要になる可能性はないか。そして、今ある資産を何のために使いたいのか。

こうした点を整理すると、今後も資産を増やす必要があるのか、それとも、十分な資産が確保できているため、「使うこと」を重視できるフェースなのかが見えてきます。

すると、投資割合を下げる、積立額を減らす、当面使う予定のあるお金を預貯金で確保するなど、自分に合った方法も選びやすくなるのではないでしょうか。

投資を続ける目的は、資産残高を増やし続けることだけではありません。将来の暮らしを支え、必要なときに安心してお金を使えるようにすることも、大切な目的です。

投資を続けることにこだわりすぎる必要も、年齢を理由に一律にやめる必要もありません。ふと立ち止まって「このままでよいのか」と考えたときは、投資をやめる合図ではなく、自分のライフプランと資産配分を見直す機会と捉えてみてはいかがでしょうか。

自分の将来に必要なお金を把握し、納得できるリスクの範囲で投資を続ける。それが、長く安心して資産と付き合っていくための第一歩です。

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