結婚支援の現場からよく聞く悩みの1つに「お申し込み女性の年収希望が高すぎるので困っています」というものがあります。

どこで知ったのか、平均所得400万円という情報を前提に「400万円以上の男性がいいです」との女性からの問い合わせや、成婚時の謝礼金額や会費が高い相談所に関しては「高い謝礼金額や会費が払えるのだから」という登録男性の所得への期待の高さからか、収入が500万円以上の男性に申し込みが殺到するようなケースもあるようです。

支援現場の方は「困っている」ということですので、それにふさわしい男性の登録者がそんなにいない、ということだと思います。支援現場の方の気持ちはさておき、はたして未婚女性たちの男性の収入への希望は客観的データで見た場合でも“無茶振り”なのでしょうか。検証してみたいと思います。


未婚女性の希望をどう解釈するか

未婚化が進んでいるということで、「未婚者の意識調査」といった実態調査が最近よく行われるようになりました。このこと自体は未婚者の意識を明らかにする意味では、有効な方法だと思います。ただ、問題はその結果の解釈です。

大半の未婚者はAだと思っている】という結果が出たとしましょう。しかし、それを【Aを解消すれば大半の未婚者は未婚ではなくなる】と解読してもいいのでしょうか。

Aを「400万円以上の男性であれば結婚したい」とします。上の解読方法だと、男性が400万円稼げるようになれば未婚者は大きく減るのだ、という解読になります。うんそうだ、その通り、と思う人も少なからずいるでしょう。

では次に、Aを「身長190センチ以上の男性であれば結婚したい」と変えてみたらどうでしょうか。男性が190センチ以上になれば未婚者は大きく減るのだ、という解読になります。こうなると、さすがに「それはちょっとどうなの。そんなことを言うから、お相手が見つからないんじゃないの?」となります。

つまり、【大半の未婚者はAだと思っている】という結果から、【Aを解消すれば大半の未婚者は未婚ではなくなる】と解読するのは、実はデータの読み方としてはもう一押し足りない、ということになります。

大半の未婚者はAだと思っている】という結果が出たならば、【Aを解消すれば、大半の未婚者は未婚ではなくなる】という見方と同時に【Aなどと思っているから、未婚である】という解読もできるのです。

子持ち世帯のリアルな所得を知る

結局、未婚者の希望がどれくらい現実離れしているかで、【大半の未婚者はAだと思っている】がAを叶えてあげようという解読になるか、Aという考えを修正しなさいという解読になるかが決まってきます。

先ほどの身長の例でいうと、もし「身長160センチ以上の男性であれば結婚したい」であったならば、日本人男性の平均身長は26歳から29歳で、172センチ前後で推移していますので(厚生労働省 国民健康・栄養調査)、それなら探せばなんとかなる、いわゆる出会いがないだけだ、ということになります。

では、身長ではなく所得について見てみると、どの辺りが「それなら探せばなんとかなる、出会いがないだけだ」といえる所得ゾーンなのか、データで確認してみましょう。

図表をぱっと見て、「ほら、400万円以上の男性が普通なんでしょう?」と思った方のために、読み方を解説したいと思います。