ポイントは「世帯人員」と「有業人員」

注意すべき点が2つあります。1つ目は「平均世帯人員」です。

29歳以下の世帯について見ると449万円ですので、400万円を超えています。しかし、「18歳未満の子のいる世帯」の結果ですので、これは夫婦2人の世帯の平均金額ではなくて、子供が1~2人程度いるとみられる(世帯3.5人-夫婦2人=子供1.5人)世帯の金額です。男女2人が家庭を持つだけなら、平均ではなく、むしろ十分な所得ということがいえるでしょう。

注意点の2つ目は「平均有業人員」です。29歳以下の世帯について見ると、有業(仕事をもっている)人員は世帯に平均1.5人いるとのことですので、1馬力収入ではない家庭が半分くらいあるかもしれない、ということが読み取れます。

そして、1馬力家庭かそうでないかはさておき、「1人当たり平均稼働所得(手当などを含まない労働による対価としての所得)」で見ると、なんと284万円です。

データで見ると、男性だけで400万円以上稼ぐ人は贅沢な部類に入ることが判明 

以上の2点から、子供もいない段階で「男性だけで400万円以上稼ぐ方」などと言うのは、20代ですでに子どもを持って世帯主となっている人たちの平均から見ると「贅沢」であることがわかります。

アラフォー男性までも含むことになるのですが、世帯主が30代の世帯で見ても、子供が2人近くいて、平均で591万円です。少なくともお子さんが2人いる家庭という前提での金額であり、有業人員1.58人から考えると、2馬力家庭が6割程度いるように見えます。

「生活レベルは下げたくない」の本音

東京の繁華街のある美容院に勤務する結婚相手を探している35歳の女性に「どんなお相手を探しているのですか」と聞くと、「生活レベルが下がらない収入の人。結婚しても生活レベルは下げたくないですね」と言いました。

「お相手の年収はどれくらいを希望しているんですか」と聞いたところ、「600万円くらいですかね…」との回答でした。思わず、「すごいですね、それってあなたのご年収が600万~700万円くらいあるということですか」と聞いてみると、「いえ全然ありません…」。

結局、彼女の年収は300万円くらいとのことでした。生活水準を下げない相手を探すのであれば、自分の年収かそれより少し下(1人世帯の1人当たりコスト>2人世帯の1人当たりコスト、となるため)ならば計算が合います。

しかし、年収300万円の彼女と600万以上の彼との世帯であれば、明らかに今よりずっとハイレベルな暮らしになると思います。「結婚したら嫌な仕事なんて辞めて、彼の収入で今の生活レベルを維持したい」――。彼女の本音がそういうことだと考えると、計算が合います。

ただ、前回示したように、男女の学歴が均衡し、掃除も洗濯も自動化が進み、冷凍食品のおいしさも格段にアップした今、そんな男性経済力依存タイプの女性を好きになる男性がどれくらいいるのかを考えてみると、なかなかお相手探しは難航しそうに思います。

結婚支援の現場の方たちの思う“無茶振り”は、未婚女性の自分の仕事に対する考え方に、実はその根っこがあるのかもしれません。