住民税の特徴

住民税は所得税とは違ったいくつかの特徴があります。

(1)前年所得課税
住民税は「前年所得課税」といって前年分の所得をもとに課税するので、所得税とは1年の差があります。だだし、退職所得については、その年で課税する現年所得課税を採用しています。

(2)住民税は均等割・所得割などの5つに区分
住民税には、「均等割」といって条例で定める一定以上の所得がある人について、所得の大小に関係なく均一に課すものがあります。

住民税の均等割は年額で、市町村民税3000円+道府県民税1000円=4000円です。平成26年度から平成35年度までの間は、地方自治体の防災財源確保のために、市町村民税が3500円、道府県民税が1500円と年額で1000円引き上げられています。

さらに「所得割」といって一定の計算方法に基づいて計算した後に税率(10%)をかけるものがあります。内訳は道府県民税が4%、市町村民税が6%になっています。

しかし税率については全国一律ではなく、地方自治体によって独自の裁量で制限税率の範囲内で、所得割、均等割とも税率設定を行い課税してもよいことになっているので、お住まいの市区町村によっては標準税率ではないところがあります。

このほかに道府県民税には利子割、配当割、株式譲渡割があり、あわせると5つに区分されます。

(3)住所地と納付先
1月1日現在に住所を有する都道府県および市区町村に納付します。このため、1月1日以後に住所を移転した場合でも、その前年度分の住民税は1月1日に住んでいた住所地に納付することになります。たとえば、1月1日に東京に住んでいて大阪に引っ越した場合には、納付するのは東京の市区町村です。さらに年の途中で出国した場合については、翌年に住民税は課税されません。12月31日に出国するのか翌年の1月1日に出国するのかで税負担が異なってきます。

住民税が非課税になる場合

先ほど住民税に均等割と所得割があるとお話しましたが、住民税が非課税になる場合は3つのパターンがあります。

(1)均等割および所得割の両方が非課税となる場合
・生活保護法による生活扶助を受けている人
・障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下の人

(2)均等割が非課税になる場合 ※所得が下記の算式により算定した金額以下のとき
均等割の非課税基準
35万円×(控除対象配偶者・扶養親族の合計数+1)+21万円*
*算式中の21万円は、控除対象配偶者または扶養親族がいる場合に加算される

(3)所得割が非課税になる場合 ※所得が下記の算式により算定した金額以下のとき
所得割の非課税基準
35万円×(控除対象配偶者・扶養家族の合計数+1)+32万円*
*算式中の32万円は、控除対象配偶者または扶養親族がいる場合に加算される。

※(2)(3)の均等割や所得割の非課税の基準は、各市区町村によって異なります。

所得割額 住民税の計算の流れ

市区町村は所得税の確定申告書や給与支払報告書から所得の情報を入手します。それをもとに所得控除をし、市区町村がそれぞれの所得の税額を計算した後、税額控除があればそれを差し引き納税者に割り当てます。このとき均等割の5000円と併せて徴収します。

注意として退職所得は、会社などの支払者が所得税と住民税を計算し、その時点で課税関係が終わってしまうので、上記の計算には当てはまりません。