はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。

衣服や化粧品を買う際にクレジットカードで支払い、リボ払いを使っています。お金を貯めたいのですが、カードの支払いが大変で毎月赤字です。なんとか家計を黒字にしてカードの残債を減らしたいのですが、どうすればよいでしょうか。

〈相談者プロフィール〉
・女性、26歳、未婚
・職業:契約社員
・手取り月収:20万円、ボーナスなし
・預貯金:なし
・クレジットカードの残債:約40万円

【家計の内訳】
・住宅費:6万円
・生命保険:2万円
・食費:3万円
・通信費:1万円
・クレジットカード返済:1~2万円
・その他生活費:7万円


FP: ご相談ありがとうございます。miraitalkファイナンシャルプランナーの宮城です。感じられている通り、クレジットカードのリボ払いを利用しているうちは、家計の黒字化は難しいと思います。

残高10万円なら利息は年1万5,000円

よくリボルビング払い(通称:リボ払い)を利用する人がいますが、金利手数料が高いということをご存知でしょうか。

リボ払いは残っている残高に対して手数料がかかります。会社によって違いがありますが、年利にして約15%となっています。残高が10万円あれば、年間1万5,000円を利息として支払わなければならないということです。

よく、クレジットカード会社が「リボ払いを利用するだけで1万円分のポイント還元!」など、お得そうなキャンペーンをしていますが、手数料が高いため、しっかり儲けることができているわけです。

これだけ利息が付いたものを、毎月定額払いで支払うのですから、なかなか残高は減りません。相談者さんの場合、現在の残高が40万円とのことですので、毎月の利息は約5,000円です。月1~2万円を返済されているそうですが、その中には利息が含まれているので、実際は5,000~1万5,000円程度しか返済できていないことになります。利息の負担が大きいと思いませんか。

相談者さんが今後カードを利用しなければ、約2年ほどで支払いを終えられる計算ですが、途中で使うと、さらに残高が増え、利息も増え、返済期間が延びていきますから、だんだんと支払いが終わらないというループに入っていきます。預金金利が0.001%で、10万円を1年預けても1円の利子しかない昨今、15%の利息手数料を支払うのはもったいないことです。

クレジットカードの支払いを固定費化しない

クレジットカードの残債は早めに支払ってしまうことが一番の節約になります。いつまでもクレジットカードの返済が固定化していると、家計は一向に改善しません。

現状、せっかく収入が20万円あるのに、リボ払いの返済で18万円ほどで生活することになってしまっていますよね。そのため、お金が足りなくなり、クレジットカードを使ってしまうという悪循環に陥っています。

ボーナスなどのまとまった収入が見込めないようであれば、毎月の支出を見直すしかありません。相談者さんの場合、格安スマホを利用して通信費を見直したり、見えていないその他生活費を絞ったりすることができると思います。

また今は独身とのことですので、必要性の低い貯蓄性の保険を解約して返済に充てるなどしていきましょう。このままマイナスが続くと、現在持っているカードの利用上限額では足りなくなり、他のカードやキャッシングに頼ってしまう可能性があります。気を引き締めて改善に取り組んでいただきたいです。

管理が苦手ならプリペイドカードの活用を

クレジットカードは、きちんと計画して利用できないと失敗のもとです。

計画的に使うことが苦手な方は、デビットカードやプリペイドカードなどを利用することをおすすめしています。クレジットカードと同じように使えますが、持っているお金以上は使うことができないため、残高を意識した生活ができるようになりますよ。

「ご利用は計画的に」よく聞く言葉ですが、本当に大切なことだと思います。

支払い方法や利息、仕組みなどについて知り、自分が不利にならない方法を選択して「利用する・しない」というところから、利用するならどのようにするかを決めて欲しいと思います。

mirai talkはマネーフォワードから生まれた公平で安心できるお金の相談窓口です。新宿駅から徒歩約5分。本気で家計を変えたい人のための「貯まる家計養成プログラム」を提供しています。

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