はじめに
「読み手を納得させる」ためにやるべきこと
主張を意見と事実で支える
読書感想文がただひと言「おもしろかった」だけでは失敗です。なぜなら、「なるほど。こういうことなら、おもしろかったという感想を持つのは当然だな」と読み手を納得させる部分がないからです。論文でも作文でも、読み手を納得させる部分は必須です。
納得させたいのは文章の「核=主張」ですが、「核」そのものではなく「核を支えるもの」で行うのです。それは書き手の意見であり、説明不足にならないように、ていねいに書かれていなければなりません。文章に説得力持たせるためです。
さらに、意見は具体的な事実や書き手が体験したことで支えます。図示すれば次のようになり、これが正しい論文の構成です。
『論理的な小論文を書く方法』208ページより
よく知っていることを書く
たとえば、主張(核)が「インターネットの日を設けよう」なら、それを支える意見は、「インターネットは世界に大きく貢献したから」というようのものになるでしょう。この場合は、どう貢献したかを具体的にいろいろ書いて、意見を強力に支えることに注力すればいいのです。
「核を支えるもの」を書くときの注意点として、小野田さんは「よく知っていることを書く」ことを強調しています。確信が持てないことは、自信を持って述べられないからです。そして、自信の欠ける表現に説得力はありません。