はじめに
30代独身で貯蓄ゼロは40.4%、貯蓄ありの平均額は約1002万円
では、30代の平均貯蓄額はいくらでしょうか。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)」によれば、約589万円です。
ただし、これは貯金ゼロ~3000万円以上の金融資産を持っている人全ての平均値。平均値は、高額な金融資産を持っている人が少数でも入ると、実態とは異なる数値になることがあります。
30代独身の貯蓄平均額も同様です。貯蓄が500~700万円ある30代独身の割合は、全体の4.6%しかいないのです。
データを見てみると「金融資産非保有者」、つまり貯蓄ゼロの割合が40.4%もいることがわかります。そのため、平均値は約589万円ですが、実際に589万円の貯蓄を持っている人は少数派ということです。
では、貯蓄を持っている59.6%はどのような金融資産を持っているのでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)2017年」より
貯蓄のある59.6%に限ると、30代独身の平均は約1002万円。年収300~500万円で見てみると約1238万円です。金融資産の内訳は、預貯金が最も高い割合になっていますが、株式や投資信託、債券といった投資性の商品も預貯金についで高くなっています。金融資産を持っている人は、資産運用もしっかり行っていることがわかります。
貯蓄のない40.4%と、平均約1002万円の貯蓄がある59.6%。金融資産の保有状況は、二極化していると言えます。その違いは、収入の差だけにとどまらず、金融商品に関する知識や資産運用のスキルにもあるのではないでしょうか。