はじめに

「感情日記」で、自分の心のクセを知る

書くのが効果的だといっても、何から書き出せばいいかわからない人もいるでしょう。そこで最後に1つ、毎日書くことで自分の持つ“心のクセ”が見えてくる「感情日記」の書き方を紹介します。

「感情日記」とは、その日に起きた出来事の中から、心が強く動かされたことを書くシートです。どんな出来事でイライラしたり、不安になったりしたのか、感情のログを取っていくことで自分の持つ「感情パターン」が見えてきます。書き方は以下の3ステップ。

  1. 毎日1つ、感情を揺さぶった「出来事」を書く
    電車で足を踏まれた、上司に小言を言われた、友達にドタキャンされた……など、ネガティブな出来事。また自己啓発本を読んでやる気がでた、夫がご飯を作ってくれたといったポジティブなことなど、その日の終わりに心に強く残っている出来事を書き出します。
  2. 「心のつぶやき」を書く
    その出来事に対して自分が素直に思ったことを心の声として書き出します。自分が心でつぶやいていることを言葉にするのです。「これでもか!」というぐらいマイナスの声を書いてもかまいません。
  3. 「感情の種類」と「度合い」を書く
    不安やイライラ・焦りなど、感情の種類とその度合いを%で書きます。%で表現することによって、感情が定量化され、振り返りやすくなります。自分の感覚で、どのくらいが何%か決めてかまいません。


「感情日記」作成例

「感情日記」をつけていると、何か大きなマイナスの出来事があったわけではないのに、負の感情がモヤモヤと心に重くのしかかることがあるのに気づくでしょう。それを変えるためにはまず、「出来事」でなく「感情」にフォーカスすることです。

たとえば「待たされると怒る」という感情のパターンがあるとすれば、待ち時間がある場合に備えて本を持ち歩いてみる。自分の感情を先取りして対策をとることができるわけです。「感情日記」を「書く」習慣は、自分の感情のパターンをつかむのにとても有効です。

『こころが片づく「書く」習慣』には、「感情日記」以外にもすぐにできる行動を書き出すことでアクションにつなげる「行動フォーカスシート」、時間を有効活用できる「優先劣後スケジュール」など、さまざまな状況・悩みに応じて活用する18の「書く」ワークが紹介されています。

「不安や気がかりで頭がいっぱい。常にやらなければならにことに追われている……」。そんな毎日に悩んでいる人にとって、自分を変えるきっかけとなる1冊になるはずです。

こころが片づく「書く」習慣 古川武士 著


日々生まれるネガティブな感情から脱け出す方法として、「書いて頭と心を整理する」という方法は、即効性があり効果も絶大です。本書では、18の心を片づけるワークシートを紹介。シートに合わせて書くだけで、気持ちが晴れ、わくわくする毎日を過ごせます!

記事提供/日本実業出版社

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