日本における初婚年齢の上昇が何十年にもわたって止まらないことは、もういうまでもないかもしれません。1985年以降の約40年間で、男性の初婚年齢の平均は28歳から31歳へ3歳上昇、女性は25歳から29歳へ4歳上昇しています。
しかし、さすが「同調圧力の強い日本人」といったところで、この男性31歳、女性29歳という平均初婚年齢が新聞などのマスメディアで取り上げられると、「うちの娘は大学を出たばかりだし、まだあと5年はあるわね」「息子は30過ぎて結婚できればいいわ」と考える親世代が少なからず、というかほとんどです。
また、渦中の子世代の人々も「アラサーくらいに結婚したらいいよね」「30過ぎに結婚すればいいんだね」と感じるようなのです。
しかし、これは本当でしょうか。この考え方には2つの問題点があります。1つ目は「みんなの平均が、自分(もしくは自分の子)にとっての最適解なのか」という検証がなされていない点。2つ目は「結婚は降って沸いたようにその年に発生するイベントなのか」という視点が欠落した、ライフイベントの時系列を無視した考え方である点です。
1つ目については、読者の皆さんが「本当に31歳、もしくは29歳という平均年齢の結婚で大切な希望が叶うのか。思い描く人生が送れるのか」というところになりますので、かなり複雑な方程式になってきます。ですので、また別の回でその検討材料の1つとなるデータを出したいと思います。
今回は2つ目の「結婚は降って沸いたようにその年に発生するイベントなのか」というところをデータで見てみたいと思います。