はじめに

地方企業は街ぐるみで採用を強化

地域とのつながりを求める動きは、新卒採用でも顕著になりそうです。同領域での予測トレンドは「就域」。地方の中小企業と行政、金融機関が連携して、街ぐるみで若者の定着支援を目指す動きです。


これまでのような個社単位ではなく、地域が連携して学生にアピール

リクルートキャリアの調べでは、3大都市圏、地方圏とも「地元で働きたい」と回答した割合は約6割(調査対象:1万1,981人、2015~2017年)。ただ、「求める仕事がなさそう」「仕事の職種・幅が少なそう」という不安が先に立ち、地方圏では地元を離れる若者が多い状況です。

こうした現状を変えるべく徐々に広がりを見せているのが、地域ぐるみで域内の利害関係を超えて連携する「就域」なのです。具体的には、地域に就労する価値を深く知ってもらうため、地域内の他社との面談を推奨したり、入社後の孤立防止と定着を見据えて、合同の内定式やキャリア研修を開催しています。

実際に「就域」の取り組みが始まっている豊岡市(兵庫県)や帯広市(北海道)の採用現場では、企業説明の前に地域への魅力を伝えたり、その魅力を伝えるのに自社だけで不十分であれば、積極的に他社を紹介するなどの取り組みが進められているそうです。

美容サロンはスタイリングだけの場にあらず

つながりを求める動きは、美容領域にも広がっています。2019年のトレンドワード「サロ友」。同じ美容サロンに通う人同士のつながり、コミュニティで生まれた友達を指しています。

国内人口が2008年を直近のピークにして減少の一途をたどる中、美容所数は逆にじわじわと増えています。10年前には22万強だった美容所数は、2018年には24万強まで増加。限られたパイをめぐって、美容サロン同士の競争は激化しています。

こうした中で、美容サロンの技術は高止まり。ホットペッパービューティーアカデミーの調査では、カウンセリングやアフターフォローなど、施術以外の要素が差別化のポイントになっていることがわかりました。


42%の人が「施術以外」を重視するという結果に

また、同じ調査で「仕事や家庭以外で人とのつながりを増やしたい」という人の割合は63%に上りました。これらを総合すると、人が集まるという強みを持つ美容サロンには、同じ地域や共通の趣味を持つ人が気軽に集まりやすく、うまくコミュニティ化できれば競合との差別化材料になりうるというわけです。

ホットペッパービューティーアカデミーの千葉智之アカデミー長は、サロ友には2つのタイプがあるといいます。1つは、友達に会いに行くような感覚で近所の人たちが気軽に集まる「ご近所タイプ」。クラフトビールが飲めるサロンや、常連客がマンガを読むために訪れるサロンなどがあるそうです。

もう1つが、同じ趣味や世界観を持った人たちが遠方からでも集まる「趣味タイプ」。自転車好きが集まるサロンや、鉄道好きが集まりツアーなども開催するサロンがあるようです。

今回の記事で紹介した4つのトレンドの底流にあるのは、「役割の多様化や労働生産性の向上といった社会の変化や課題」と「地域を中心とした他者とのつながりを求める動き」と見ることができそうです。

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