はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。

2人目の子どもも保育園に入り、妻が復職しました。現在はなんとなく別財布です。私には奨学金の返済があり、そのため独身時代には貯蓄が全然できませんでした。そのことを知っている妻からの提案で、奨学金の残り250万円を繰り上げ返済するかしないかで迷っています。また、夫婦間でのお金の使い方などに、ルールも予算もないため、今後子どもたちのためにも家族の財産として残していくお金をうまく作って、きちんと管理していきたいのでアドバイスをお願いします。 


〈相談者プロフィール〉
・男性、34歳、既婚(妻:37歳、会社員/時短勤務)、子ども2人(6歳、2歳)
・職業:会社員
・手取り世帯月収:50万円
・手取り世帯年間ボーナス:190万円


【資産状況】
・預貯金:340万円(夫30万円、妻 310万円)
・有価証券:20万円(株主優待目的)
・奨学金残債:250万円(有利子)
・自動車ローン残債:120万円
・住宅ローン残債:4100万円


【支出の内訳(53.65万円)】
・住居費:8.8万円(持ち家)
・保険:3.9万円(医療保険、自動車保険など)
・教養・教育費:7.6万円(保育園代含む)
・通信費:2.6万円(携帯2台、Wi-Fi)
・自動車:2.6万円
(自動車ローン月1.75万円、ガソリンなど)
・食費:7万円(外食費含む)
・水道光熱費:3.3万円
・日用品:2.2万円(おむつ代含む)
・趣味・娯楽:0.25万円
・衣服・美容:3.8万円(美容院、化粧品など)
・健康・医療:1.3万円
・交通費:0.9万円 
・お小遣い:夫3.5万円、妻1.5万円
・奨学金:2.4万円
・不明金:2万円


FP: ご質問ありがとうございます。miraitalkファイナンシャルプランナーの福田です。奨学金の繰り上げ返済をお考えのようですが、現状の貯蓄からと考えると、奥様の蓄えの中からということになりそうですね。夫婦間でトラブルにならないよう、よく話し合って決めていきたいものです。

「少しくらいいいか」が支出を膨らませる

奥様が復職され、ご家庭の手取り月収は50万円ほどのようです。この中から奨学金の返済をされていますが、赤字の原因はどうやらこの“奨学金の返済”だけとは言えないようです。奥様の復職で生活スタイルがかわってしまったことが原因かもしれませんし、保育料の負担が大きくなったことが原因かもしれませんが、支出が全体的に多めであるといえます。つまり、いわゆるメタボ家計ということです。

仕事と家庭、子育てを両立することが大変で、「少しくらいいいか」という気持ちが支出を膨らませてしまっている可能性がありそうです。今はご夫婦別々の財布で暮らしているということですが、できるだけ早めに話し合い、家計を一つに合わせるやりくりについて検討してみましょう。

食費、日用品、被服・美容費、通信費などは、結構支出を下げられそうですし、見直す価値がありそうです。そのほかも見直し、各費目1000~2000円など下げられると、家計のやりくりは楽になるでしょう。ご夫婦で意見や考え方がそろうと、それらの削減もやりやすくなりますので、ぜひ話をしてみてください。

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