はじめに
「ねぇ、暇なの?」
うちの会社の女性社員がナンパされたといって喜んで帰ってきました。場所は街中ではなく、ある電機の見本市。相手はロボットです。
実際はきっと女性だから声をかけたというわけではなく、彼女がロボットの前をふらふらと歩いていたか、何度も前を通ったから認識されたのでしょうが、イマドキのロボットは人を認識して、話しかけるという能動的なことができるのですね。
投資のヒントは身近なところに
長崎のハウステンボスには、フロントなどの業務をロボットが行う「変なホテル」があるといいます。映画やアニメを飛び出したR2-D2や鉄腕アトムなどが闊歩する時代もそう遠くないかもしれません。
株式市場でも「ロボット関連銘柄」として介護や荷役などの補助で使うロボットスーツを製造・販売しているベンチャー企業が大きく取りざたされています。
また、株式投資の判断をロボットが行うロボアドバイザーも話題です。ここからは「ロボット」に注目してみるのもよいかもしれません。
株式投資を職業にしていると、このように「ロボットの時代が来る」というようなことが思い起こされるとすぐに、「どんな企業の価値が高まるのだろうか?」と、どうしても株価に結び付けて考えてしまいます。
ごく短期の株式の売り買いが株式投資である、と考えてしまうと、現実の世界からはかけ離れたことのように感じますが、実際にはこのように身近なところに投資のヒントが隠されているのです。
投資脳を鍛えるためには
そしてロボットに注目してみると、単純にロボットを作っている会社や販売している会社の価値が高まるということだけではありません。ロボットの部品やロボットを動かすためのソフト、そしてロボットをうまく使って商売している企業についても投資の観点から観察してみるとよいでしょう。
さらに考えてみると、スマートフォンに手足をつけるとロボットになりますし、逆に人形にスマートフォンを埋め込めばこれも立派なロボットになります。発想を広げると関連する企業も多くなります。
このように、ついつい派生して企業価値を考えてしまうようになれば、あなたのなかにもしっかりと“投資脳”ができているということです。
投資について意識的に考え、株の値段を追いかけることだけが投資家として必要なことではなく、「次に何が流行るのだろう?」と考える力を鍛えることが投資脳を作るためには大切です。