令和の東京株式市場は日経平均株価がマイナスでスタート。大型連休前の4月26日から数えると5月14日まで7営業日続落し、下げ幅は1,240円を記録しました。米中対立の再燃をきっかけとした海外の景気動向に対する懸念の高まりや、日本が6営業日連続で休場となったことで売りが出やすくなっていたことが背景にあるようです。

その後は15日に日経平均株価が前日比で121円高と、8営業日ぶりに反発。14日のザラ場安値2万0,751円を底に、徐々に下値を切り上げる展開となっています。21日は3日ぶりに反落となりましたが、株価はこのまま反発基調を強めるのか、考えてみます。


指標面では“売られすぎ”が散見

一連の下落を受けて株式市場で目に付くのが、株価の“売られすぎ”を示す、いくつかの指標です。具体的には、5月20日時点の東証1部の騰落レシオ75.99%(25日平均)や、日経平均株価のPBR(株価純資産倍率)1.07倍などが挙げられます。

騰落レシオは、日々の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って算出します。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同じなら「相場も均衡状態」と判断されるため、100%を基準にして、それより大きいか小さいかで変化の兆しをとらえます。

株式市場が下落し、値下がり銘柄のほうが多い状態が続くと、騰落レシオも下落傾向をたどります。一般的に80%を割り込むと、売られすぎの水準として底入れが意識されます。過去のケースでは、80%割れの水準で投資家は打診買いを入れ始め、70%を割り込む水準まで下落すると、買い意欲が一段と高まる傾向にあるようです。

足元の騰落レシオは、5月9日に78.98%を記録し、その後いったん80%を回復しました。ただ、14日に74.92%を記録した後は80%を下回る推移が続いています。

市場の関心はミクロからマクロへ

PBRも、株価水準を判断するうえで有効な指標です。下図は、2013年初からの日経平均株価と、日経平均採用銘柄の連結ベースの実績PBRを比べたものです。

日経平均

株価を1株当たり純資産で割って算出したものがPBRですから、PBR1倍は「株価と1株当たり純資産がイコールであること」を意味します。上図からは過去、PBRが1倍の水準に近付く局面と、長期トレンドにおける日経平均株価の底入れとが一致していることがうかがえます。

国内では企業の決算発表が一巡。日本経済新聞社の集計では、上場企業の2020年3月期の純利益見通しが前期比1.4%減の28兆4,500億円程度と、小幅ながら減益計画でのスタートとなりました。

今後の市場の注目点は、企業業績のミクロから、経済統計などのマクロへと移行することが想定され、外部要因を背景に神経質な反応を示す展開も見込まれます。特に国内では、今秋に消費税率を8%から10%への引き上げが予定されています。

経済統計の内容が奮わなければ、消費増税の再度の延期や追加の経済対策が打ち出されることへの思惑が株式市場を動かしそうです。