はじめに
おこづかい帳に勉強の成果を求めない
出納帳のような記帳が好きな子どもならこの形式も合っていると思いますが、記帳することが負担になり、記帳しないと親に怒られるというスパイラルは避けてあげたいなと感じています。
そこで、おこづかい帳を付ける目的を整理してみると、自分が使ったお金を記録して、その時にどんな気持ちだったのかをメモしておくことで振り返ることができるようにすることです。また、お金を管理するという面からも子どもに任せてみる(責任を持たせる)という事も大切なことだと考えます。
わが家では、長女は上手に続けることができました。長男は1冊も終わった試しがありません。この回では紹介しませんがおこづかい帳を付けられない子のために考えた管理する箱があるのですが、別の機会にご紹介します。
ここでは長女のおこづかい帳(誤字がありますが大目に見てください)を例にしたいと思います。使用していたおこづかい帳は、通帳式のタイプです。100円ショップでも手に入ります。
季節は夏休み期間だったようです。おみやげは315円なので消費税が5%だったんですね。それから、おこづかい日は毎月1日なのですが私が渡しそびれて4日になっています。
また、隣りの区の安いプールに足を運んでいました。無駄使いをしない子だったのですが、夏休みということで開放的な気持ちになり、ちょっと使い過ぎたことをメモ欄にその時の気持ちを残しています。
このおこづかい帳からは、私が経験した記帳の辛さを感じることはありません。とは言え、100%楽しくはなかったとは思いますが、少なくともお金と向き合い管理しようという姿勢が感じられます。
図 長女のお小遣い帳(小5の時)
・シンプルな通帳式
・子どもの気持ちには親の「ちゃんと見てるよ」スタンプも!
“やらせっぱなしにしない”ことが長続きの秘訣
先ほどの長女のおこづかい帳に、キャラクターのハンコが押してあります。これは「親が見たよ!」の印なのです。じつは、これがおこづかい帳を長く続ける秘訣です。
おこづかいを始めて毎月おこづかいを渡すようになると、親としては安心して、関心を持たなくなるケースに出会います。その割には、見たこともない物を子どもが持っていたり、親が気に入らない物を買っていることに気が付くと、「こんな無駄使いをして~」なんて怒ってしまうことはありませんか。
おこづかいは、渡しっぱなしや、やらせっぱなしにしてしまうと、子どものモチベーションも保てなくなっていきます。そうならないために、おこづかい帳のチェックを最低でも月に1回はしてほしいのです。その足あとを付けるためにスタンプを残しておくのも有効です。おこづかい帳を通じて、子どもとの会話がふえるようになります。
大人だって家計簿を付けるのは面倒なものです。最近はアプリで管理できるものもありますし、何かしらやっておけばそれだけでも使途不明金が減るかもしれません。お金の管理は「自分の管理」でもあります。親子でできることから始めてみてはいかがでしょうか。