はじめに
中国では2022年に2つの大きな国際大会が開催される予定です。1つは、2022年2月に開催予定の「北京冬季オリンピック」。もう1つは、同年9月に浙江省・杭州市で開催予定の「アジア競技大会」です。
つまり、2022年には中国で2つも大きな国際大会が開催されることになります。この「中国体育2022」とも呼ぶべき状況の経済効果について考えてみたいと思います。
中国のウインター・スポーツ元年か
最近、中国でもウインター・スポーツ人口は徐々に増加しています。その背景の1つとして、所得増加による中間層の拡大が挙げられます。ウインター・スポーツは道具などにお金が結構かかりますので、ある程度経済的に余裕がないとなかなか普及しません。
また、中国政府がウインター・スポーツ産業の発展を後押ししていることも、今後の普及を後押しするとみています。実際、習近平・国家主席は北京冬季オリンピックを開催する2022年までにウインター・スポーツ人口を3億人に広げる目標を掲げています。
その狙いは、中国経済の消費主導型モデルへの転換を推進する中、北京冬季オリンピック開催を契機に、まだまだ発展余地が大きいウインター・スポーツ分野を発展させる点にあると考えられます。