はじめに
「保険の選び方は難しい」という意見をよく聞きます。
また、いま契約している保険についても、「本当にこの保険が正しかったのか?」「高い保険に入っているのでは?」と、不満や不安に思っている人も多くいます。
ところが、いざ見直しをしようとしても、「選び方がよくわからない」ので、「気にはなっているけど、そのままにしている」「わからないけど、言われたままになんとなく入っている」ということが多いのではありませんか?
しかし、保険を選ぶのは、じつはそんなに難しいことではありません。たった一つの法則さえわかれば、あなたにとってどんな保険が必要なのかがわかります。
難しいことは一切言いません。お伝えするのは、基本の「き」だけです。これがわかればいいのです。
たったひとつの法則とは
では、そのたった一つの法則というのは何でしょう。それは保険の本来の意味です。
つまり、
「滅多に起こらないけれど、もしそれが起こったときに経済的損失の大きなものに対する備え」。
たったこれだけです。この法則を日常生活に当てはまればいいのです。生命保険とは、困ったときに料理を作ってくれたり、なぐさめてくれるということはありません。しかし、困ったことをお金で解決してくれます。
これを基準に、自分にとってどんな保障が必要なのかを考えればよいのです。それでは、いくつかの例を紹介しましょう。
家庭を持っている人に必要な保険は何か?
たとえば、結婚して子どものいる30代、40代の人が、もし死亡したらどうなるのでしょうか?
30代、40代で死亡するということは滅多に起こりません。しかし、その事態が起こってしまったことを想像してみてください。
残された家族は収入が減ってしまう、またはなくなってしまいますのでとても困ります。とくにお子さまが小さい場合には、今後の生活費はもちろんのこと、将来の学費もかかります。経済的な損失は計り知れません。
遺族基礎年金や遺族厚生年金などの社会保障制度がありますが、それだけでは足りません。子どもの学費だけでも1000万円〜2000万円の費用がかかります。
ですから、この場合の経済的損失は数千万円になると思います。貯蓄だけではとても補いきれない金額ではないでしょうか。こんなとき死亡保険がとても役に立ちます。
新入社員には、保険は必要なのか?
次に、20代の人で考えてみましょう。大学を卒業して、就職をした新入社員の場合です。自宅から通勤しています。恋人はいますが、結婚はしていません。むろん子どももいません。扶養家族もいません。
そんな彼もしくは彼女が、事故で突然死亡した場合はどうでしょうか?恋人や両親は、とても悲しみますが、経済的なリスクを考えてみると、扶養家族がいないので死亡して経済的に困る人はいません。
亡くなった本人も経済的なリスクはないです。それに自分で自分の死亡保険金を受け取るということはできませんから。
結婚をしていなくて、お子さんなどの扶養家族がいない場合には、「滅多に起こらないけれど、もし起こった場合でも、経済的損失は小さい」ということになり、生命保険は必要がない。ということになります。