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経済アナリストがスーパーで密かに追っかけてしまうモノ

経済の体温計を意識しよう

前回に続いて、経済指標について解説します。経済ニュースを読んでいると、「インフレターゲット」や「デフレ脱却」などの言葉がでてきますよね。難しそうな言葉や、知らない単語が出てくると、距離感を置きがちですが、言葉の意味を実際のデータとあわせて見てみると、そこまで難しい話をしている訳ではないとわかってきます。今回はこの「インフレ」や「デフレ」の言葉と結びつきの強い物価に関する経済指標について学んでいきましょう。


インフレ、デフレって何?

「インフレ」は正確には「インフレーション」という言葉を省略したものです。言葉の意味を簡単に説明すれば、私たちが買うモノや、お金を払って受けるサービスの価格が上がること。日本に住んでいるとそれほど実感がないかもしれませんが、1つ例を挙げてみましょう。

去年は100円で買えた商品が今年は105円だったとします。これは、前年比で5%物価が上昇ということもできます。その商品が翌年107円になると、その年の物価上昇率は前年比で1.9%になります。このように物価が上昇し続けている状態をインフレと考えてください。

一方で、「デフレ」は「デフレーション」を省略した言葉です。意味はインフレの逆で、物価が下落していく状態を指します。日本人には、こちらの方が感覚的に理解しやすいかもしれません。100円ショップに行って、「これも100円で買えるのか」と驚くことがありませんか。企業努力によって日本では値段が下がっていくものも多いのですが、デフレは必ずしも良いものではありません。今回は言及しませんが、日本の中央銀行である日本銀行が「デフレ脱却」の目標を掲げているニュースを見たことはないですか?このことからも、物価が下がることが必ずしも良いわけではないと理解できると思います。

消費者物価指数を知る

では、物価の上昇や下落を理解するために見るべき経済指標には何があるのでしょうか。

実は物価に関連する経済指標はいくつかあるのですが、その中でも代表的なものは消費者物価指数とよばれる指標です。英語ではConsumer Price Index、頭文字をとってCPIということもあります。

消費者物価指数は総務省統計局が発表しており、毎月最終金曜日の前の週、朝8時30分にホームページ上で発表されるので、誰でも見ることができます。物価が上昇した、下落したという時は必ずどこかの時点との比較ですが、消費者物価指数では前年比と前月比が示されています。前年比を見ると大きなトレンド、前月比を見ると足元の動向を確認できるので、それぞれの数字を確認することが重要になりますが、一般的には前年比の数字を取り上げることが多いです。

消費者物価指数の歴史は非常に古く、第二次世界大戦直後の1946年から作られている経済指標で、「経済の体温計」として長いこと、さまざまなものに活用されている経済指標になります。日本においては金融政策に直結する重要な指標であるため、既に投資をしている人にとっても、数多くある経済指標の中でも最も注目すべき経済指標の1つといっても過言ではありません。
 

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