キャリア

“企業分析のプロ”は「4~6月期決算」の何を見ているか

ハイテク銘柄に底入れの兆し?

3ヵ月ごとに来る決算発表のピークが近づいてきました。今回の決算の注目ポイントはどこにあるのでしょうか。

私は、電子部品や工作機械に代表される、いわゆるハイテク銘柄の業績に回復の兆しがあるかどうかに注目しています。


ハイテクの業績は昨年から減速傾向

ハイテク関連銘柄は、2016年秋以降の株価上昇局面において市場全体を牽引してきた分野の1つです。この期間の業種別騰落率の上位は、精密機器と電気機器が化学、石油、商社、通信などとともに並んでいます。技術力や製品力が世界的に評価されている企業が多く、製品市場シェアが世界トップクラスの企業も珍しくありません。

アップルやサムスン電子、トヨタ自動車など、世界の主要製造業の多くに彼らの製品が採用されていることから、こうした世界的な大企業の業績や新製品のニュースに、株価も業績も左右されやすい傾向にあります。また、時価総額も大きい銘柄や、日経平均株価の構成割合の上位を占める銘柄も多いため、国内株式市場にとっても重要性が高い銘柄群と言えます。

年明けにアップルの下方修正が世界の株安と円高をもたらし、「アップル・ショック」と呼ばれたのを覚えている方も多いでしょう。国内市場でもアップルに部品供給をしている関連銘柄が影響を受けました。

それ以前の2018年から、半導体・スマホ・自動車といった最終製品市場や、中国経済などに減速傾向が出始めており、関連するハイテク銘柄は2018年秋以降に下方修正が相次ぎました。しかし、前回(4月下旬~5月中旬)に発表された2019年3月期決算では、当初計画から下方修正してもなお、過去最高益をマークした企業も少なくありませんでした。

2020年3月期の会社予想は、全体としては非製造業が微増益予想、製造業が微減益予想の傾向ですが、電気機器を中心としたハイテク企業群は大幅減益予想の企業が多い印象です。最初の3ヵ月の結果発表となる今回の決算発表において、計画通りの減益ペースなのか、計画を上回る大幅減益なのか、あるいは業績に底打ち・反転となる企業が出てくるのか、海外投資家を含めた市場の関心は高いと思います。

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