はじめに

地図帳『マップル』を発行している昭文社が、認知症の人や迷子の早期発見を支援するサービスを始めました。その名も「おかえりQR」です。

道に迷った人を発見した人が家族に居場所を通知するサービスは、すでにいくつか存在します。今回の昭文社の新たな取り組みは、こうした既存の類似サービスとどこが違うのでしょうか。


QRコードを読めば地図付きで通知

おかえりQRの使い方は簡単で、QRコード付きのシールを買い、専用のWebサイトにアクセスして、ユーザー登録を済ませたら、認知症の人や小さな子供など、道に迷う可能性がある人の持ち物や衣服に貼るだけです。

既存の類似サービスは通知方法が文字中心ですが、昭文社が始めた新サービスは地図会社の強みを生かし、地図で場所を示して通知してくれます。見つけてくれた人がスマートフォンでQRコードを読み込むと、専用のWebサイトが開き、指示に従って入力すると、その人が今どこにいるのか、家族のところに地図付きで通知されるのです。

通知の仕方もいくつか段階があります。近くの交番などに連れて行き、その交番の場所も通知することもできますし、その時間がなければ、とりあえず場所だけ通知することもできます。

見つけてくれた人からの通知は昭文社のサーバーを通るので、通知した人に通知先の情報はいっさい伝わることもありませんし、通知を受けた側にも通知してくれた人の連絡先は伝わりません。

昭文社のサーバーを通って通知するメリットは他にもあります。既存の類似サービスは主に自治体主導で、連絡先として自治体関連の電話番号が書かれているのですが、就業時間外に連絡しても当然のことながら誰も出ません。しかし、おかえりQRは24時間稼働している昭文社のサーバーを使うので、365日、24時間機能するのです。

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