はじめに
相場は悲観の中に生まれる
ほかにも、相場格言の有名なものに「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」というものがあります。米国の著名投資家の言葉です。
これもまた、皆が悲観的になって誰も投資を始めようなどとは思わないところから大きな相場は始まり、誰もが投資する、つまり投資しない人たちは遅れているなどと言われ始めたら、相場は下落に向かうということです。
つまり、「みんなが投資しているから」と投資を始めるのではなく、株式市場が暴落するのではないかと恐怖感に駆られて皆が投資から手を引いたときなど、逆風のなかでこそ投資を考えるべきだと言っているのです。
何度も言うようですが、投資で成功をするためには、「人に言われたから」「みんながしていたから」自分も株でも買わなければ、というような意識ではダメだということなのです。
人は人、自分は自分
株式投資を始めると、「○○の株はよいよ!」「△△の株を今、買っておいた方がよい」などと言ってくる人もいます。
ただ、相場格言にあるように「皆がやっていること」をすれば、相場で成功するということではありません。
投資、特に株式投資に関する本も数多く出ていますが、「6万円が1億円になった」「10億稼ぐ方法」など、一見、魅力的なタイトルの本は敬遠した方がよいと思います。本を読んでも、実際に1億円を稼ぐためには、よほどの幸運がないと難しいでしょう。
投資を始めると株式だけでなく魅力的な話が数多く見えてきますが、ほとんどの「投資ノウハウ」は眉唾もので「投資」とは名ばかりのものも多くあります。
投資をするうえでひとつ重要な前提は、しっかりとした公的な「市場」があることです。
そして、相場格言などを参考に「こういうときは投資をしてはいけない」「こういうものに投資してはいけない」ということを学べば、大きな失敗をすることはないでしょう。
株式投資であれば、「ファンダメンタルズ分析」という企業の分析法や「チャート分析」や「テクニカル分析」と呼ばれる株価の分析法を学ぶことで、成功への道が広がると思います。