キャリア

自分のことを話さないリーダーは成功しない

「OPENNESS」こそがゴールへのカギだ

価値観の違いを前提に

次に、OPENNESSのもう一つの観点、「他を受け入れること」について考えます。

例えば、あなたがあるプロジェクトメンバーで、「タスクの順序設定はこうしたほうが良いと思います」とリーダーに提案・進言したとします。

「いや、それだと失敗する可能性が高い、私が考えた通りにやってほしい」と返答するリーダーと「その理由を詳しく教えてくれないか」と返答するリーダー、どちらについて行きたいと思うでしょうか。

自分の提案が受け入れられるか、受け入れられないかは別として、一旦提案を受け止めてくれるリーダーについていきたいと思う方が多いと思います。合理的に考えれば、YES-NOを早く決断してくれるリーダーのほうが、時間を無駄に使わないリーダーとしてよいのかもしれません。でも何か心の中にもやもやしたものが残りませんか?(56ページ)

誰にでもプライドがあり、承認欲求があります。自分の提案を完全否定されると、否定した相手とのコミュニケーションには気持ちが向かないでしょう。チームにとってはマイナスです。

また、人はそれぞれ違う価値観を持っています。仕事をする理由、目標とすること、ゆずれないこと。生きてきた環境や経験から生まれる価値観を否定することは、相手を否定することにつながります。

価値観の異なるメンバーをどうまとめるか。伊藤さんは「議論」の重要性を指摘します。

先ほどチームメンバーとの共通点を見つける重要性を述べました。価値観においても同じ要素が必ずありますから、同一である部分から築いた信頼・信用関係を基に、価値観が異なる部分について互いの相違点を議論していくのです。

議論によって、他者を理解することができ、他者を理解することでプロジェクトチーム内の独自の文化が醸成されていきます。(58ページ)

以上のように、「自己開示」と「寛大さ」つまり「OPENNESS」は、チームビルディングの基本です。『プロジェクトリーダー実践教本』には、OPENNESSを土台とした、チームをゴールに導くための実践スキルがまとめられています。

最初から完璧なリーダーなどいません。ゴールを目指すなら、まずは「OPENNESS」から始めてはいかがでしょうか。

プロジェクトリーダー実践教本 伊藤大輔 著

プロジェクトリーダー 実践教本
ベストセラー『担当になったら知っておきたい「プロジェクトマネジメント」実践講座』(2017年2月初刷、8刷)の伊藤大輔氏による、リーダーの心得と運営方法。本格的なプロジェクトから小さなチームまで。モチベーションの高め方等も説明する。

(この記事は日本実業出版社からの転載です)
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