はじめに
飲み会よりも「トレカ代」
――お金を捻出するために、どんな工夫をされていますか?
かん: 極力、飲み会には行かないようにしています。本当に人付き合いが悪い(笑)。会社主催で上司が奢ってくれるなら出向きますけど、推しに使うお金を削ってまで誰かと飲みたいかというと……(笑)。友達とはツイッターで毎日やり取りできるから、改めて膝を突き合わせて語ることはあまりしないですね。
ユッケ: 現場(※コンサート)が終わった後の打ち上げくらいかな。近況報告はLINEで済むし。
かん: 私は、打ち上げもほとんど行きません。お金も時間も掛かる。せっかく、現場で「キャッー!」と盛り上がって楽しく終わったのに、飲みの席で「このお金でトレカを買い増しできたのに……」とか考えたくなくて(笑)。交際費はほとんどゼロに近いです。
ユッケ: 打ち上げは、オタクにとっての聖地に行きます。会場の近くにあれば、ジャニーズのコがテレビで食レポしていた店を予約しておきますね。あと、関ジャニ∞の大倉忠義君のお父さんが社長を務める『鳥貴族』に行けば、大倉くんの実家にお金を入れられる。
かん: 派生した知識も増えてくよね。宝塚は、公演でクラシックやジャズの曲をよく使うので、調べて覚えます。すると、その曲がテレビのCMで流れていたりするんですよ!
ユッケ: 『美 少年』のメンバーはMCで最新映画の話をするので、私もたくさん映画を観に行くようになりました。ライブを100%楽しみたいですからね。
――さらに出費がかさみますね。
ユッケ: 生きていれば、何かしらお金は使いますから。
かん: お金は墓には持っていけないからね。
ユッケ: 「走馬灯を増やせ」と会社の尊敬している先輩に言われて。死ぬ時、走馬灯のように人生を振り返る時、楽しい出来事ばかりを思い出せるように生きるんだよって。
かん: みうらじゅんさんみたいなこと言う人だ(笑)。
[次回]](https://media.moneyforward.com/articles/3571)は、オタク女子の貯金事情についても話を聞いてみます。
劇団雌猫
平成元年生まれのオタク女4人組サークル。編著に『浪費図鑑』『だから私はメイクする』等がある。新刊はオタク女子のお仕事事情に迫る『本業はオタクです。』(中央公論新社)
主な活動ジャンルはジャニーズ、女子アイドル、2.5次元。@samizusaki
かん
推しは宝塚歌劇団宙組の芹香斗亜さんと、K-POPアイドルSEVENTEENのジョシュア。@kanrooom