はじめに

ブランド認知度を上げるための強力な存在

実はシトロエンというブランド、他の欧州車ばかりか、同じフランスのプジョーやルノーと言ったブランドよりも認知度は低いのが現実です。ところがシトロエンは1922年から日本で販売が開始されたと言いますから、すでに100年近い歴史をもつ、身近なブランドのはずです。

常に“デザインでも技術でも革新的”という印象を一部の人には残してきたのですが、いかんせん走り回っている台数が少ないのです。最近の状況を見ても2018年度の販売台数ではシトロエンが3,655台で輸入車ランキングでは18位。プジョーの9,986台(11位)、ルノーの7,371台(12位)と比べてもけっこう水をあけられている状況ですが、ここ数年、微増を維持しています。シトロエン本来の魅力、とくにデザインが認められてきたことと、インポーターの販売強化策によるところが大きいと思います。

エンジン
スペック的には非力に見えるが小気味よく回るエンジンで力不足を感じる場面は少なかった

その主役の一つとなるがBセグメントのC3と、このC3エアクロスSUV辺りでしょう。確かにこのマーケットにはデザイン的にもパフォーマンス的にも強力な個性を持つライバルがひしめいています。そこにシトロエンは259万円の「フィール」と装備が充実し、前述のオフロードにも対応できるという23万円のオプションを装備できる「シャイン」(274万円)という2グレードで展開してきました。

先にデビューした兄貴分のSUV、C5エアクロスSUVと共にSUV人気の中を駆けぬけようとしています。街角の佇む姿の方がしっくりくる印象のデザインは、毎日使うことが楽しくなるような仕上がりだと思います。ファッション誌の撮影などで使われるようになると、さらに街ですれ違うことが多くなりそうな1台です。

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