はじめに
丼ものメニューで海産物をアピール
従来の日替わり定食には、肉を使った揚げ物もありましたが、今回のメニュー改定で「海鮮まかない丼」や「まぐろ丼」といった丼ものメニューを投入するなど、海産物を前面に出してアピールしています。ランチの価格帯は500〜890円(店舗ごとに商品価格は変動)へと上昇しました。
「鮮魚を中心に扱っている居酒屋ですので、海産物を中心にメニューを切り替えました。実際に客足は伸びていて、丼ものが非常に好調です。求められているのが揚げ物ではなくて、海産物というのが改めてわかりました」(前出の広報担当者)
さくら水産をめぐっては、3月に和食レストラン「湯葉と豆腐の店 梅の花」などを展開する梅の花が買収を発表。その際に発表されたIR資料によると、テラケンの経営成績は2018年2月期の売上高が約52億円、営業損益は2億6,500万円の赤字でした。2019年2月期の業績見込みは、売上高が約35億円、営業利益は7,300万円としていました。
同チェーンは100店以上を運営していたこともある、低価格な海鮮居酒屋の先駆け。梅の花による子会社化によって「鮮魚の仕入れに関してはシナジーが起き始めようとしている」(同)といいます。海鮮への回帰で、再び人気を取り戻すことはできるでしょうか。