はじめに

先に貯金をすれば、無駄遣い防止にもなる

いきなりたくさん貯めるのは大変なので、まずは1万円からスタートしてみましょう。手取りが20万円なら、給料振込みと同時に1万円を貯め、手取りが19万円だと思い込んでみます。

手元のお金がいつもより1万円少なければ、当然ですが使えるお金が減ります。「1万円足りない」「好きなものを我慢しなくては」と残念に思うのではなく、「1万円は未来の自分への仕送り」で、今の出費の優先順位の低いものからカットする意識を持ってみてください。

例えば、店頭でインナー(肌着)のセールをしていたときに、安いから買おうかな……と一瞬手が伸びるシーン。「いやいや、よく考えたら家にたくさんある。今度新しいニットを買いたいと思っていたし、今日インナーを買うのはやめよう」といった具合です。

こうしてお金を使うときに、いったん立ち止まって「自分の優先順位」と向き合う習慣がつけば、無駄遣いが自然に減っていくでしょう。

お金があれば、時間を買えることもある

貯金といっても、ただ単にお金を貯めこんでいるだけでは、活きたお金の使い方ではありません。長い人生、ヒマなときもありますが、あまりの忙しさに1分1秒が大切だというときもあります。そんな忙しい時期は、お金で時間を買うこともできます。

時間を短縮するためにタクシーに乗ったり、宅配で食事を頼んだり、部屋の大掃除をプロに頼んだり……。一見贅沢に見えることでも、時間は貴重ですから、お金を使って時間が短縮できれば支払う価値があるでしょう。同じ1日24時間でも、やりたかったことがたくさんできます。

「とにかく時間が欲しい!」と切羽詰まったときに、少し前の自分が貯めたお金があれば、大切な時間を増やすこともできるのです。

貯金に苦手意識を感じている人は、「貯金は、未来の自分への仕送り」「欲しいものを我慢するのではなく、優先順位の低いものから減らせばOK」「貯金があれば、時間を買うこともできる」ということを頭に入れておき、ぜひ月に1万円から貯めはじめてみてください。

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