はじめに
スコットランド戦翌日は大幅株高に
ラグビーワールドカップ2019では、日本がロシア、アイルランド、サモア、スコットランドに4連勝し、プールAを全勝で1位通過、初の決勝トーナメント進出を決めました。スコットランド戦の平均視聴率は39.2%、瞬間視聴率は53.7%と、日本中で盛り上がりがみられました。
ちなみに、裏番組となった大河ドラマ「いだてん」の平均視聴率は3.7%と、史上最低を更新しました。
10月13日のスコットランド戦直後の取引日となった10月15日の日経平均株価は、前日比+408円34銭の大幅高となりました。
日本大会組織委員会が公表した経済効果のうち、スタジアム整備費400億円、大会運営費300億円、国内客消費160億円、訪日外国人消費1,057億円を合計した直接効果は1,917億円です。これに間接効果を加えた経済効果は4,372億円になります。
観光庁によると、2018年の訪日外国人1人当たり旅行支出金額は英国が22.1万円、オーストラリアは24.2万円と、全体の平均15.3万円を上回ります。インバウンド消費が期待できます。
なお、ラグビーの試合でのラグビーファンのビール消費量はサッカーの試合の6倍になるといいます。前回2015大会では、スタジアムと野外ファンゾーンを合わせた消費量は190万リットル(350ミリリットル缶で540万缶相当)になるそうです。
ラグビーワールドカップ関連のCDも売れています。10月6日現在、日本テレビ系列応援歌・嵐の「BRAVE」は70.0万枚、7~9月期に放映されたラグビー部を舞台にしたドラマ「ノーサイド・ゲーム」の主題歌、米津玄師の「馬と鹿」は45.7万枚とヒットしています。
人気球団同士の日本シリーズやラグビー日本代表の活躍が、国民に元気や勇気を与えることになり、足元の心理面からの過度な悲観論を打ち消すことを期待したい局面です。