はじめに
50代男女は98%の発生確率に食い込めない
次に、1,000組以上の成婚が発生した26位までの組み合わせを見てみたいと思います。ちなみに1,000組成婚と聞くと「結構、結婚しているではないか!!」と思う読者ももしかするといるかもしれません。ですが、2017年の約36万件の成婚数全体に占める割合としては、わずか0.3%という発生レベルの低さであること、つまり発生しにくい組み合わせであることが統計的には読み取れます。
この1,000組以上発生している組み合わせの26位までで、既に年間成婚全体の97.6%を占める、という結果となります。27位以降の残りの8,616組(全体の2%)の組み合わせも、統計的に見て発生確率を議論するにはいたらないほど少ない、という結果です。
こういう数字を見ると、「でも、1,000組なんて凄い数じゃない? うちだってその1,000組に入るかもしれないわね」という結婚希望者やその親族が登場します。
繰り返しになりますが、そういう見方ではなく、統計的に「~かもしれないわね」議論をする場合は、「35万超のカップルのうちのわずか1,000組にとどまったので、これはなかなか難しい戦いだね」という見方になります。
ある事象が起きるかどうかを考えるとき、「俺の周りに2人いる」「私の親戚に沢山いる」「会社で3人いた」という実数発想ではなく、その事象の全体数からみた発生確率を考えることが必須です。
わかりやすく例えるなら、村民が10人の村で交通事故が月間5件起きるのと、町民1万人の町で交通事故が5件起きるのとでは、どちらが「私は交通事故に巻き込まれやすいか」という視点で見ると、発生確率は全く違ってきます。発生件数だけからでは、そのイベントに自分が当たるか当たらないかは語れないのです。
上の図表をみると、上位26位までの35万組・約98%のカップルの内訳にも、50代男女は含まれていません。女性の場合、こういった結果に、「それはそうでしょう……」と思う方が一般的である一方、なぜか男性は「そんなことはないはずだ」と思っているかのようなお問い合わせが多いことに結婚支援者は悩まされます。
ちなみに上の組み合わせ表では、男女の年齢が同じ年齢ゾーンの成婚の場合、男女どちらが年上かは不明です。しかし、明らかに女性が上であることが明確な「年齢ゾーンも女性の方が上である」という組み合わせ(○の合計)が26位以内に11%存在していました。詳しい年齢差については、また別の機会に紹介したいと思います。