はじめに

文化・芸術活動の実践経験者は約2割

一方、この調査では、鑑賞以外の文化芸術活動についてもたずねています。

「あなたは、この1年間に、鑑賞ではなく、自ら文化芸術活動の実践(創作や出演、習い事、祭や体験活動への参加など)をしたことはありますか」という設問に、「自分自身では文化芸術活動をしていない」と答えた人が65.4%を占めた一方、「分からない」と答えた人が約1割、残りの3割弱の人は何らかの活動経験があると答えています(図表省略)。

最も多かった実践経験は「作品の創作」

具体的な内容をみると、「文学、音楽、美術、演劇、舞踏などの作品の創作」や「地域の伝統的な芸能や祭りへの参加」「音楽の演奏や、演劇・舞踏・映画への出演など」「マンガ、映画などの映像作品、CG、ゲーム、メディアアートなどの作品の創作」などが比較的多くなっています。

年代別にみると、40代以上の世代では「自分自身では文化芸術活動をしていない」と答えた人が7割前後を占め、若い世代に比べ高い傾向にあります(図表省略)。

図3 直近1年間における鑑賞を除く文化芸術活動の経験<複数回答>

資料:図1に同じ

「文化・芸術」への親しみ方を考える

このように、いわゆる文化・芸術には世代によってジャンルは異なるものの、鑑賞を通じて親しむ機会があった人とともに、創作や参加等を通じてかかわりがあった人も一定の割合を占めます。

この調査によると、ミドル世代では過去1年間に文化・芸術を鑑賞する機会がなかった人が上下両世代に比べ多く、創作や参加等を通じて活動にかかわりがあった人も少ない傾向にありました。

ただし、ミドル世代に限らずこのような人のなかには、自身が鑑賞したイベントが「文化芸術」に該当するとは気づかなかった人や、創作・参加等を通じてかかわった時点ではそれらの作品や行事等がまだ「文化・芸術」として評価されていなかった(将来は高く評価される可能性がある)場合もあるかもしれません。

さて、あなたはこれからの季節、文化・芸術をどのような形で楽しみたいとお考えですか。

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