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住宅ローン減税中は、繰上げ返済用の資金を運用してもいい?

FPの家計相談シリーズ

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ

今回の相談者は、7年後の住宅ローン減税が終わるタイミングで繰上げ返済を考えている46歳の男性。それまでの間、繰上げ返済の資金を運用すべきか悩んでいるといいます。FPの横田健一氏がお答えします。

家を建てて3年が経ちました。7年後に住宅ローン減税が切れるタイミングで繰上げ返済を考えています。プラン通りいけば、繰上げ返済までに必要なお金は貯まる予定ですが、数千万のお金を銀行に預けたままでいいものでしょうか。元本保証を前提に運用すべきかどうか、運用するのであればどのジャンルに投資すべきかを教えてほしいです。また現金で持つ場合、リスク管理の観点で複数の銀行に分けるべきでしょうか。

妻は12月に第二子を出産する予定のため、間もなく産休に入ります。育休は約2年とる予定です。夫が単身赴任した場合、妻は一度退職し、ある程度子供が大きくなったらフルタイムで復職というプランも考えています。

〈相談者プロフィール〉
・男性、46歳、既婚(妻:42歳、公務員)
・子ども1人:4歳
・職業:会社員
・居住形態:持ち家(戸建て)
・毎月の世帯の手取り金額:90万円
・年間の手取りボーナス額:280万円
・毎月の世帯の支出目安:60万円

【支出の内訳】
・住居費:10.5万円
・食費:8万円
・水道光熱費:2.5万円
・教育費:6万円
・保険料:4.5万円
・通信費:2万円
・車両費:1.5万円
・お小遣い:6万円
・日用品:2万円
・その他:17万円

【現在の資産状況】
・毎月の貯蓄額:30万円
・現在の貯蓄総額:1200万円
・現在の投資総額:1700万円(ほとんど持株会)
・現在の負債総額:3700万円(住宅ローン:借入額4000万円、金利1.17%※現在0.6%減免中)

横田: ご相談いただきましてありがとうございます。株式会社ウェルスペントのファイナンシャル・プランナー、横田健一です。

住宅ローン減税が終わるまで手元のお金を預貯金のままにしておくか、運用していくべきか、というご相談ですね。まずは現在のバランスシートを確認しましょう。

バランスシートで家計状況を把握する

バランスシートというのは企業財務で使われる考え方ですが、ご家庭の資産状況を把握する時にも適用できます。

貯蓄総額や投資総額、マイホームなどの資産を左側に、右側には住宅ローンなどの負債を配置します。そして、資産の合計額から負債の合計額を差し引いたものを純資産として、右下に表示する形になります。

ここではご相談者様のマイホームの評価額を、住宅ローンの当初借入金額である4000万円と仮定して表示することにさせていただきます。

すると現在のバランスシートは次のようになります。

グラフ1

左側に貯蓄総額1200万円、投資総額1700万円、不動産(マイホーム)4000万円があり、資産の総額は6900万円となっています。

一方、負債としては住宅ローンの残高3700万円ですから、純資産は、総資産(6900万円)から負債(3700万円)を差し引いて、3200万円となります。

この純資産というのは、現在お持ちの資産から負債を差し引いた金額ですので、正味の資産といった意味合いのものになります。仮に、マイホームを4000万円で売却したら、4000万円の現金になりますから、それで住宅ローンを一括返済すれば手元には300万円が残り、すでにお持ちの貯蓄総額、投資総額と合わせると合計3200万円になるというわけです(ここでは売却に伴う手数料等は考慮していません)。

長期的には、この純資産を増やしていくことが資産形成ということになります。

このように考えると、バランスシートの左上にある貯蓄の金利や投資の運用利回りは高ければ高いほど、右上にある住宅ローンの借入金利は低ければ低いほど、純資産はより増えていくことがおわかりになるかと思います。

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