はじめに
ベテランとビギナーの架け橋に
同施設の内覧会に登場したサウナの口コミサイト「サウナタイム」を運営する瀬尾圭太さんは、サウナブームが盛り上がる中、サウナ施設に対して「ベテラン」と「ビギナー」では求める要素が異なる、と分析します。
ベテランは温度の高いサウナと、温度の低い水風呂、休憩スペースがあれば十分なのに対し、ビギナーは入りやすい温度のサウナ、明るくてきれいな空間を求めるそうです。
「温浴施設業界の活性化には、新しいユーザーの参入が必須。ビギナーが入りやすく、ベテランも楽しめるユーティリティな施設が重要になってきます。大井町店はベテランとビギナーの架け橋になると思います」(瀬尾さん)
ほぼ毎日サウナに行くベテランの目線から大井町店を見ても、(1)サウナ室にある白樺の枝を束ねて作る「ヴィヒタ」、(2)都内トップクラスのスチームサウナのセッテイング、(3)アクセスのいい都内の立地では珍しい「外気浴スペース」 が高評価なポイントと語りました。
入館料(大人)は、平日1,380円 土日祝1,780円。岩盤温熱「王蒸房」は平日・休日800円。いずれも税込み価格。東京建物リゾートでは、2021年の開業を目標に進めている埼玉県和光市の新店舗のほかに、今後も大井町のような都市型店舗の出店を進める計画です。
「不動産デベロッパーグループなので、駅前の再開発に強い。競合他社は郊外の借景がいい場所に店舗を構えていくのに対して、東京建物リゾートは都心の再開発の中に入っていきたい」(日高部長)
サウナブームを追い風に再度注目が集まる温浴施設。新規客を取り込み、継続的に訪れるファンを増やすことができるでしょうか。