はじめに
リノベ会社を先に決める3つのメリット
中古物件を購入してリノベーションをするにあたって一番気を付けておきたいのは「スケジュール」と「進め方」です。大半の人が物件を買ってからリノベーションのプランを考えようとしますが、それはNG。リノベーション会社を先に決めておくことで、うまくいくことがたくさんあるのです。
その1つ目が、「思い通りのプランができる物件選び」。中古マンションは構造により、壁が抜けるか、水回りの位置が動かせるかが異なります。
たとえば、3DKの物件の部屋をつなげて広いリビングをつくりたい場合、物件購入後にそれを実現できない構造だったということが判明しても、あきらめざるを得ません。リノベーション会社に物件見学に同行してもらうことで、そのような「しまった!」を防ぐことができます。
2つ目は、「適正な金額でのローン審査」。物件を買う時は事前に住宅ローンの審査を通すことになりますが、その際、リノベプランと、リノベ費用の概算見積書を金融機関に提出する必要があります。つまり、それまでに大まかなリノベ内容を詰めておかなければいけないのです。
審査の時に500万円程度とざっくりした見積りとプランで審査を通してしまい、実際に工事をしてみたら1,000万円かかるケースも考えられます。足りない500万円を現金で用意しなければならず大焦り、となりかねません。
3つ目は、「家賃とローンのダブル支払い期間の短縮」です。住宅ローンの返済は、中古物件の場合、売買契約が完了し、物件の引き渡しが終わった時点で開始されます。そのため、引き渡しを受けてからリノベーション工事が終わるまでの数ヵ月間は、今住んでいる部屋の家賃に加えて住宅ローンの支払いも発生します。
引き渡し後にプランを検討し始めたり、工事期間が長くなればなるほど、ダブル支払いの期間が長くなります。そのため、早めにリノベーション会社とプランを詰めておくことが肝要です。
中古物件が持つ、もう1つの魅力とは?
中古物件の魅力の1つが「価格」であることは前述の通りですが、同じ価格でも広さ・築年数・駅からの距離など、さまざまな条件を調整できる点も注目です。
たとえば、予算が4,000万円で新築の物件を探す場合、「駅からの距離は徒歩10分以内」という条件で探すと、広さは50平方メートル程度で、希望の広さの家が見つからないという事態に陥ることがあります。
一方、同じ予算で中古物件+リノベーションで探してみると、たとえば、「駅からの距離は10分以内」という条件で探した場合、築年数を妥協したら駅距離がより近い物件が射程距離内に入ってきたり、より広い70平米などの物件を見つけることができるかもしれません。
また、広さは同じでも、物件価格が安いものが見つかれば、リノベーションに予算を回すことができ、より自分好みの家に仕上げられることもあります。
このように、「何を重視するか」で予算と条件の調整ができ、選べる物件の幅が広がるのが、リノベーションの最大の魅力であると考えます。自分が大切にしたいことにこだわって、賢くお得に住める可能性のある中古+リノベーション。選択肢の1つとして検討してみる価値はあるのではないでしょうか。