はじめに

カメラの基本性能はどうすればいい

数年前に比べるとドラレコの性能は大きく向上しています。予算が許せば高性能なドラレコはいくらでも手に入る時代です。

しかしコスパを考えるとまずは以下の性能は抑えておきたいです。

①カメラの解像度は200万画素以上、フルHD(1,920×1,080ドット)以上
②カメラの撮影範囲は140度以上(対角)
③トンネルや逆光時にも補正をしてくれるHDRやWDRと呼ばれる機能
④前述したGPS機能内蔵

これが最低抑えておきたい性能です。あえて細かく解説しなかったのは、カー用品店では比較しやすいように上記の項目が「マーク化」されているケースが多いからです。つまりひと目見て①~④が“全部入り”になっているモデルを選べばまずは安心です。もちろん気になる人はショップで聞いてみることをオススメします。

またドラレコ直接の機能ではありませんが、記録するメディアにもこだわる必要があります。SDカードに代表されるメディアに映像を記録をくり返すと当然のことながらエラーなどの問題が発生しやすくなります。簡単に言えば、そのドラレコが対応するメディアの最大容量かつハイスピードなカードを選ぶのが良いでしょう。

わかりにくいようであれば昨今では「ドラレコ専用」と謳った商品もありますのでそれを選ぶのもひとつの手です。

駐車時が心配ならはこの機能も欲しい

カロッツェリアの「VREC-DZ700DLC」に搭載される「ナイトサイト」の画像。暗所でもしっかり記録します

昨今の車上荒らしなどは手口が悪質です。戸建てやマンションの平地置き、または月極駐車場を借りている人にとっても「クルマが晒された状態」と言うのは「盗んでください」と言っているようなものです(少々表現が厳しいですがプロは容赦なく犯罪を犯します)。

そこで昨今、注目を集めているのが「駐車監視機能」と呼ばれるものです。これはドラレコの内蔵バッテリーまたは車両に搭載されているバッテリーを使い、エンジンを切った後、車両に一定の衝撃が入った際(車上荒らしほか)にカメラの撮影範囲で何が起きているかを記録できる機能です。

特に暗い場所に駐車している車両は車上荒らしに狙われやすいのですが、この機能を搭載するドラレコの一部には肉眼では確認できない暗所でも人の顔やナンバーまで録画できる商品も存在します。

もちろん、その分価格は上がってしまいますが、冒頭に述べたように「自分の身は自分で守る」必要がある昨今ですからその投資に見合った効果は十分にあると思います。

できれば2カメラタイプ、360度撮影モデルも

パナソニックのストラーダ専用ドラレコ「CA-DR03TD」は前後のカメラのスペックが同じ。業界最高水準の明るいレンズを採用します

これまでドラレコの基本は車両前方を写し、記録する「1カメラ」タイプでした。しかし昨今は車両後方も記録できる「2カメラ」タイプがトレンドとなっています。

2カメラタイプがここまで人気となった理由は残念ですが「あおり運転」の影響が大きいと思います。

カメラが増えたわけですから当然価格も上昇しますが昨今では3万円前後に売れ筋が集まっており、昔より買いやすくなりました。これらには前述した「駐車監視機能」のほか、車両の後退時には「バックカメラ」としても使える商品も多いので、実はコスパは高いのです。その部分も含めて選ぶのが良いでしょう。

また昔はフロントカメラに比べてリアカメラの性能が貧弱、というモデルもあったのですが、昨今では同じ性能のカメラを前後に付けたり、形状は異なっても前述した①の解像度などは同じ、つまり昼夜問わずナンバーも含めた映像をきちんと記録できる商品が増えています。

前後をしっかり撮影できる2カメラ方式ですが、究極は360度撮影できるドライブレコーダーです。実は商品として販売されているのですが、360度を記録できる分、やや画質が劣ったり、記録された映像を確認するためには専用のソフト(アプリ)が必要だったり、何よりも価格が2カメラモデルより高くなってしまうケースがあるので予算とのバランスで選ぶのが良いでしょう。

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