子育て

英語教育への危機感は中学受験層にも、じわじわと増えているダブルディプロマ制度

数字から読み解く中学受験:連載第15回

中学受験に関する数字を森上教育研究所の高橋真実さん(タカさん)と森上展安さん(モリさん)に解説いただく本連載。

いよいよ今年も中学受験まで2カ月を切りました。受験生のいるご家庭では、これからがラストスパート、一日一日が気の抜けない毎日だと思います。

親御さんは、本命校はもちろんのこと、併願校についてもしっかり準備されているでしょうか。

学校の情報は絶えず変わっていくもの。大学受験における英語の混乱もあり、中学受験でも英語教育を行う中高一貫校への期待が高まっています。ここにきて、相次いでダブルディプロマ・コースの開設を発表する学校が増えてきました。

そもそもダブルディプロマ・コースとは何なのでしょうか?新しい英語教育の形と言えるのでしょうか?

今回の中学受験に関する数字…×2


ダブルディプロマって何?

<タカの目>(高橋真実)

今回のテーマは、グローバル教育の最近の注目キーワード、『×2』=ダブル、「ダブルディプロマ」です。

ダブルディプロマとは、国内と海外の2つの学校の卒業資格を得ることができる教育プログラムです。

このダブルディプロマを高校でいち早く導入したのが文化学園大学杉並高校です。文化学園大学杉並高校では、カナダのブリティッシュコロンビア州教育法によって認定されたカリキュラムを提供するダブルディプロマ・コース(DDコース)を設け、このコースの卒業生には日本とカナダの両方の高校の卒業資格を得ることができます。

DDコースを卒業し、英語圏の大学・短大へ進学を希望する場合、一定の成績基準を満たしていれば、一般的な留学の際に必要な検定試験を受けなくても出願が可能となります。

2015年度からスタートした本コースでは、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学をはじめとした海外大学へ進学した卒業生もいます。文化学園大学杉並中学校では、高校からのDDコースに備えるため、2年生から準備コースも設けられています。

多様化する中学・高校のグローバル教育

ここにきて、麹町学園女子、神田女学園、国本女子が相次いで2020年度からのダブルディプロマ・コース開設を発表し、ダブルディプロマに注目が集まっています。

以前、グローバル教育と言えば英語教育の充実と海外での語学研修がほとんどでした。私立中学・高校では、ターム留学などの多様な留学プログラムを用意する学校も少なくありません。

その後、文部科学省のグローバル教育の施策の1つであるスーパーグローバルハイスクール(SGH)がスタートしたころから、海外研修の内容が変化していきます。英語を学ぶことが中心だったものが、渡航先の大学でのプログラムに参加する、企業を訪問する、ボランティア活動をするなど、体験型のプログラムが増えてきました。

グローバル人材となるために必要なのは、むろん英語力だけではありません。異なる文化を理解し、そこで生きる人たちと共生するマインド・セットも重要な要素です。こうした要素も踏まえ、中学・高校のグローバル教育は多様化しています。

こうしたグローバル教育の潮流の中でダブルディプロマへの取組みが増えていく背景には何があるのでしょうか。

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