はじめに
国内だけでなく、海外大学をも見据えた学びが出来る
一方、これからわが国の大学進学も従来の一般入試は減少し、多くが総合選抜型になると言われています。その意味でも、普段の高校での学びがそのまま大学に接続しているのですから、いわば国内大学でこれから進むはずの「接続」が、こうして実際に稼働しているという安心感、安定感もあると思います。
これまでのように海外大学を出て就職することが一般的でなかった時代は、やはり日本の会社文化、会社風土もドメスティックなものでしたが、もはやそこは一変しており、海外はもとより国内の会社でも外国人が働いており、グローバルな多文化社会に移行しつつあることは事実です。そうした中で活躍を求められるのですから、知的好奇心が強く柔軟性に富む高校生時代にその素地ができるなら歓迎されるでしょう。
そしてこうした教育が女子校に多いことは、女子校がかつて多かった専業主婦前提の教育からキャリア重視の教育に転換すべき時代にあって、女子の強みである誠実な努力でコミュニケーション能力を磨き、キャリアアップしていく具体的な進路として浮上したものでしょう。
タカの目さんも書かれているようにSGH事業がスタートして以降、体験型の留学プログラムが増えてきたということもありますが、これに先立って大阪薫英、佼成女子のニュージーランドなどへ一年間留学させるプログラムがあり、英語力の伸長もさることながら精神面の成長が顕著に見られました。(その後一年留学は他に郁文館グローバルなども取り入れています)
ダブルディプロマのうちカナダとのものが「居ながら」スタイルなのでハードルが低く、アイルランドとのものは二年間留学ですから、一年留学より少し高いハードルとなります。
そのように一年留学を軸にしてみると体験の幅がより多様になっている反面、総合選抜型(海外大学進学)というところが時代志向的と言えます。なお立教英国のように提携する日本の高校生を高2で預かり、イギリスの名門大学に行かせる方法もあります。