はじめに

社内からも「売っちゃっていいんですか?」

発表会に登場した女優の高橋惠子さんは、新メニューのラーメンコロッケを試食して、「おもしろい。ラーメンを食べた気がするぐらい。よくこんな商品を合わせましたね」と驚き、両社長に今後展開する予定の商品を質問。

幸楽苑

臼井社長は、かつやで過去に発売した「カレーうどんカツ丼」や「牛丼カツ丼」といった商品を挙げて、「かなり売れましたが、いよいよやるものがなくなり、今度は『坦々うどんカツ丼』『台湾うどんカツ丼』とかいろいろ準備をしています」と説明。

そのうえで「社内で『こんなの本当に売っちゃってていいんですか?』とザワザワしていますが、協議しながら出せる範囲で新しいものを出していけたら」と語ります。

新井田社長は、幸楽苑で昨年販売した「チョコレートラーメン」を「一部のお客様には評価いただいた」と総括。2020年はバージョンアップして、ホワイトチョコを追加した、黒と白の2種類を販売することを明かしました。

コラボの背景には業務提携

今回のコラボメニューは、9月に発表された両社の業務提携で実現したもの。幸楽苑の不採算店舗をからやまに業態転換し、ドミナント出店しているエリアでの自社内競合を解消することで、経営効率を改善する狙いがありました。

12月までに4店舗をからやまに業態転換。新井田社長によると、これまでに業態転換した店舗の売り上げは好調で、「転換した店舗は、からやま全店の中でも売り上げの数値がランキング上位」。今期中にさらに1、2店舗を転換予定といいます。

また、9月に実施した、幸楽苑・かつや・からやまの共通割引券も、「相互送客の効果が確認できている」(新井田社長)そうです。

ラーメン、とんかつ、からあげという、人気メニューを展開する両社のコラボにより生まれた新商品。話題性で新たな顧客を呼び寄せることができるでしょうか。

この記事の感想を教えてください。