はじめに

3.期限と検証可能性のある目標にする

「いずれは自分の店を地域ナンバーワンのお店にしたい」というのは目標とは言えません。「夢」です。目標と夢の違いは、「検証可能性」と「期限」の有無にあります。

「達成したかどうかを客観的に判断することができるか」。これが検証可能性です。先の例で言えば、どうなったら地域ナンバーワンのお店と言えるのかがはっきりしないので、実現したかどうかを判断することができません。

また、「いずれこうなりたい」と言うときの「いずれ」は永遠にやってこないものと思っていた方がいいでしょう。期限を設定しなければ具体的な行動計画に落とし込めないので、行動を後回しにしてしまいます。

「世田谷区の健康食品販売店でナンバーワンを達成する。そのために2020年は売上10億円を目指す」。このような目標なら、一気に実現の可能性が高まります。

このように、目標設定には、
・検証可能性(達成したかどうかが客観的に判断できる)
・達成期限(「いずれ」は永遠に実現しない)
が必要です。
「いつまでに、何を達成する」をセットにして目標を設定してください。
(80ページより)

4.具体的で長すぎない期限を設定する

では、目標の達成期限はどれぐらい先に設定するのがよいのでしょうか。
答えは、集中すれば達成できる最短の期間です。
(中略)
期限までの期間が長すぎると、どうしても中だるみができたり、本気になれなかったり、ワクワク感が続かなかったりして達成の確率を下げてしまいます。(81ページ)

目標を次々と達成する人たちは、「この目標を達成するのに最短だとどれくらいでできるのだろうか」という発想で期限を考えているそうです。

期限までに余裕がありすぎると、心理的に負荷やストレスがかからない状態(心理学用語で「コンフォートゾーン」と言います)にいるので、「明日やればいいや」の繰り返しになります。潜在能力を発揮するにはある程度ストレスがかかっている状態(同じく「ストレッチゾーン」と言います)にいたほうが良く、そのためには適度に短い期限を設定するべきです。

もちろん長期にわたって高い目標をかかげ、努力を続けることは素晴らしいことです。しかし、そのような場合にも、たとえば1年ごとに期限を区切った目標も同時に設定すると達成の確率をさらに上げることができるはずです。

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