はじめに

どうしても借りる必要がある場合は、会社の福利厚生や自治体の融資制度を活用

収入減が長引き、貯金も尽きそうという段階になった場合、どうしても借金に頼らなければならないという場合も考えられます。

手元にあるクレジットカードの多くは、キャッシングローン機能がついていますし、最近は、スマホのアプリで簡単にローンが組める時代です。お手軽という理由で、ついこういったローンを利用してしまいがちです。けれども、簡単に借りられるローンは、一般的に金利が高く返済期間も短いので、借りた後の返済負担が重くなるのが一般的です。

もう少しで貯金が尽きそうだと予想されるのであれば、早めに低利でかつ長期で借りることができる制度などを探し、そちらを優先して利用することをお勧めします。

例えば、勤務先に従業員貸付制度があるのであれば、一般的なカードローンより金利も安く、金額も比較的多く借りられるでしょう。勤務先が中小企業で従業員貸付制度がないという場合は、自治体の制度の利用を検討するのもよいでしょう。例えば、東京都の場合、東京都中小企業従業員生活資金融資(さわやか)というものがあり、原則70万円、固定金利1.6%(※)、期間3年、保証人不要(労金指定の保証協会を利用)で、ローンを組むことが可能です。お住いの自治体に生活資金の融資制度があるかどうか確認してみましょう。

(※令和元年11月30日以前及び令和2年4月1日以降に申し込んだ場合の年利は1.8%となります)


今回は、家計の収入減少という緊急事態を踏まえて、家計の見直しの視点を解説しました。このような緊急事態は、家計を夫婦で見直すよい機会にもなります。少し余裕が出てきた時点で、お二人のライフプランを見直し、適切な生活水準を見つけましょう。

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