真っ赤に色づいたものが好まれるイチゴ。色ムラがあるものや、色の薄いものは敬遠されます。しかし最近、「白いイチゴ」がインスタグラムに多数投稿されるなど、若い世代を中心に注目が集まっています。

実はすでに20年以上の歴史がある白イチゴは、一般的な赤いイチゴとはどう違うのでしょうか。ビジネスの観点からも、熱い視線が注がれる理由を深堀りします。


白イチゴと赤イチゴは何が違うのか?

イチゴの赤色は、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」が由来です。初期の果実は緑色をしていますが、成長して葉緑素が分解されると白色に変化。日光でアントシアニンが合成されると赤くなりますが、色づきは品種ごとの遺伝子などによって決まると言われています。

公設研究機関の「栃木県農業試験場いちご研究所」によると 、「白いイチゴは白くできたイチゴの親同士をかけ合わせて、その中でも香りや味わいの良いものを選出したもの」ということです。「遺伝子操作などをしてゼロから作り出した」ものではなく、あくまで赤いイチゴから生まれたのです。

白イチゴといえば、山梨県の種苗会社・三好アグリテックの「初恋の香り」が2009年頃にメディアで話題になりました。当時は白イチゴを置いているのは百貨店くらいのものでしたが、最近は大型スーパーやネット通販でも販売され、以前よりは価格がこなれてきました。

白イチゴの価格は、同じ重量の赤イチゴと比べて割高で、自宅用はパック入りで赤が400円、白が800円ほどで2倍。贈答用は赤が3,000円前後(送料込み)、白は5,000円以上から、中には数万円に上るものも。

値段が高い理由は「希少性」という経済学の理論に基づくものであり、「値段が高いから、その分味や食感に大きく優れる」ということはありません。

インスタ映えの波に乗る白いいちご

また最近は、インスタグラムを積極利用する若い世代から、白イチゴに熱い視線が注がれています。白イチゴパフェや白イチゴケーキなど、「インスタ映え」するメニューを用意する飲食店も出てきています。

兵庫県西脇市にあるケーキ店「レ・ボ・プロヴァンス」では、一日2食限定の白イチゴパフェを提供。フォトジェニックな盛り付けが人気を博しており、白イチゴを1パック半(450グラム)使用するなど、迫力あるパフェとなっています。

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赤イチゴの「赤苺のストロベリーツリー」は2,800円、赤と白を組み合わせたツートンカラーの「赤&白苺のストロベリーツリー」は3,800円、「白苺のストロベリーツリー」は5,800円となっています(内容や価格は2020年2月10日時点のもの)。

同店の担当者によると、「章姫」「紅ほっぺ」など、その時期に収穫できる複数種のイチゴを使用。「パフェといえば女性が好きそうなイメージですが、白いイチゴのパフェについては男性からの反応が良いのが意外でした。50〜60代の夫婦の来店もあります 」とのことです。

白イチゴ狩りができる農園も注目を集めています。千葉県にある「藤代いちご園」は「白い妖精」というイチゴを収穫できる農園。白イチゴをギフト用に持ち帰る利用者もいて、化粧箱の真ん中の1つだけ白イチゴを入れたり、一列だけ白イチゴにするなど、アクセントをつけて楽しんでいるようです。