はじめに
2020年3月14日、山手線・京浜東北線田町~品川間に「高輪ゲートウェイ駅」が開業しました。山手線では1971年4月20日に開業した西日暮里駅、京浜東北線では2000年4月1日に開業したさいたま新都心駅以来の新駅となります。
また、2019年11月30日には相模鉄道本線西谷駅とJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近までを結ぶ連絡線が開通し、相鉄本線海老名駅~JR武蔵小杉駅~JR大崎駅~JR渋谷駅~JR線新宿駅を結ぶ新ルートが開業しました。このほか、JR山手線原宿駅の新駅舎と新ホームの使用開始など、今回は首都圏の鉄道に関する話題を紹介します。
今は、行くことができませんが、写真で解説できればと思います。
高輪ゲートウェイ駅の暫定開業
2020年3月14日、JR山手線・京浜東北線の田町駅~品川駅間に新しく「高輪ゲートウェイ駅」が暫定開業しました。線路名称では東京駅~品川駅間の駅は東海道本線に所属しますが、実際は山手線と京浜東北線の電車のみが停車する駅です。2020年夏の東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせて暫定開業したもので、駅前に建設される高層ビル群の完成とともに2024年度に本開業が予定されています。高輪ゲートウェイ駅は田町駅から約1.3km、品川駅から約0.9kmの位置にあり、約300m離れたところに京急本線・都営浅草線泉岳寺駅があります。
高輪ゲートウェイ駅無人店舗(3月に撮影)
3月23日に駅構内の商業施設として、駅ナカシェアオフィス「STATION WORK」のブース型「STATION BOOTH」が開業。このほか、無人AI決済コンビニ「TOUCH TO GO」やスターバックスコーヒーがあります。いずれも交通系ICカードが対応していますので、電車の乗り降りからコンビニでの買い物、シェアオフィスまでカード1枚でOKです。
山手線原宿駅の新駅舎が供用開始
JR山手線原宿駅は、私鉄の日本鉄道の手により、1906(明治39)年10月30日に開業しました。1924(大正13)年6月に代々木寄りから現在地に移転し、二代目駅舎となる英国調の木造駅舎が竣工しました。2020年3月20日まで原宿のシンボルとして親しまれてきましたが、三代目となる新駅舎の開業に合わせて廃止となりました。
原宿駅旧駅舎
原宿駅新旧駅舎
明治神宮の最寄り駅となる原宿駅は、戦前から正月の初詣に大混雑となっていたため、1940(昭和15)年の元旦から明治神宮側に臨時ホームの3番線を設置。大晦日から元旦にかけては外回り電車の2番線を使用中止とし、臨時ホームの3番線で乗降する処置が近年まで行われていました。2020年3月21日の新駅舎の供用にあわせ、旧3番線ホームを整備して、通年使用の2番線に変更しています。渋谷駅から外回り電車を利用した場合、以前は渋谷駅と反対側の進行方向右側のドアが開きましたが、現在は渋谷駅と同じく進行方向左側のドアが開くようになりました。
相鉄線とJR線の相互直通運転
2019年11月30日、相鉄本線海老名駅とJR新宿駅を結ぶ新ルートが開業しました。これは相鉄本線西谷駅とJR東海道貨物線横浜羽沢駅付近を結ぶ短絡線(2.7km)を敷設し、JRとの接続駅として羽沢横浜国大駅を新設しました。東海道貨物線とは文字通り貨物列車が使用するために建設された路線ですが、現在は湘南新宿ラインや横須賀線が走る横浜駅~新川崎駅~武蔵小杉駅~西大井駅~大崎駅・品川駅も東海道貨物線の線路を利用しています。
相鉄線海老名駅
新ルートの列車は、海老名駅~西谷駅~羽沢横浜国大駅~武蔵小杉駅~西大井駅~大崎駅~以降は埼京線として新宿駅・赤羽駅・武蔵浦和駅・大宮駅・川越駅まで運転されています。海老名駅から新宿駅までは小田急線の快速急行・急行列車利用が通常のルートですが、海老名駅から武蔵小杉駅や大崎駅、恵比寿駅、渋谷駅へ行く場合は相鉄線経由の方が1本で行けて便利。さらに武蔵小杉駅で横須賀・総武快速線や南武線、東急東横線に乗り換えることができます。