いまではイギリスを代表する高級SUV、ランドローバーですが、そのルーツである第1号車として1948年に登場したのが「シリーズ1」というクルマでした。その伝統を受け継ぎ、道なき道を走破する高い悪路走破性と個性的でワイルドなスタイルで人気となったのが1990年に登場した「ディフェンダー」です。残念ながら2015年12月、25年の歴史に幕を引きましたが、その車名を引き継ぐ“新世代ディフェンダー”の日本発売が始まりました。


ファッションアイテムとして注目

「ディフェンダー」という車名ですが、1983年に登場したランドローバー・110というモデルが、1990年に行ったマイナーチェンジの際に与えられたものです。ここまで言っただけで少々混乱している人もいると思いますし、少しばかりマニアックになりますので、これ以上は触れないでおきます。

それでも一般の人にとって、このディフェンダーという車名は、メルセデスのGクラス(ゲレンデヴァーゲン)と同じように、ファッションなどにこだわる人たちにとって注目のブランドでもありました。「あのカクカクしたスタイルがワイルドでカッコいい」という感想をファッション誌やライフスタイル誌の取材現場などで、よく耳にしたものです。

さらにキャンパーなどアウトドア派のユーザー達にとっては、一種の憧れのように捉えられている車でもあります。本格的な悪路走破性能という魅力もあるでしょうが、やはり個性的で独特の佇まいが人気の中心にあるのは確実です。

こうして熱狂的とも言える支持を受けていたのですが、さすがにランドローバー・110から数えて30年以上、ディフェンダーとなってからも25年の月日が流れ、色々な部分が時代にそぐわなくなり、生産は中止されました。ちなみに旧型の日本正規導入は製造中止になる10年前でした。

先頭を走るのは、いまだに高い人気を誇る先代ディフェンダー

このようなモデルの整理統合が起こることは理解していながらも、これほど力のあるブランドをなくすことに対して個人的に“なぜ?”という気持ちはずっと抱いてきました。人気モデルだけに、生産終了以降も専門ショップには一定のユーザーが集まり、オーナーズクラブの活動が盛んだったり、その注目度は色褪せることがありませんでした。現在の中古車相場を見ても298万円~1,150万円あたりということで、その人気ぶりがわかります。