新型コロナウイルスの感染拡大を受けた行動制限により、世界経済は戦後最悪の景気後退に向かっています。
世界に先駆けて感染拡大と都市閉鎖を経験した中国では、1〜3月期の実質GDP成長率が前期比▲9.8%、年率では▲30%を大きく超える減少となりました。米国や欧州、そして日本でも4〜6月期の実質GDP成長率は前期比年率で▲30%程度の落ち込みとなる可能性があります。
これに対して各国政府は相次いで財政政策を打ち出しています。日本でも、4月7日に事業規模108兆円の経済対策が閣議決定されました。
しかし、4月中旬にかけて実施されたロイターによる企業を対象としたアンケート調査では、経済対策が「やや不足している」との回答が46%、「かなり不足している」との回答が29%となっています。また、諸外国と比べて規模が十分でないとの批判も出ています。