はじめに
日本伝統のゆったり系ビッグバイク
2台目として選んだのはカワサキのW800という、レトロ感あるバイクです。形こそ古そうですが実は最新のマシンで、クルマでいうところのネオレトロであり、中身はすべて現代なのです。そのベースというか、基本にあるのは1960年代から70年代に人気を博したカワサキには650-W1(W2、W3と進化していく)というバイクでした。
旧き時代のW-1を始めとしたWシリーズを知っている人にとっては懐かしいスタイル
当時は“ダブワン”と呼んでいたのですが、速さより、地面に対して直立している2気筒650ccエンジンはバーチカルツインエンジンと呼ばれ、その独特のエンジン音と振動、そして重厚さが多くのライダー達の心を掴んでいました。もちろん現在でも語り継がれる日本の名車ですが、なにぶんにも半世紀以上前のバイクになります。
ビンテージモデルはそれなりに高値で取引もされていますが、だからといって簡単に手を出せるようなバイクではありません。ある程度トラブルにも対応できないと、苦労することがあると思います。しかし、その雰囲気や味わいは相変わらず魅力的。
真上から見たW800。かなりスリムで乗りやすそう
そこで考えられたのが当時のスタイルをモチーフに800ccの52馬力2気筒エンジンを与えて、仕上げたのがW800です。見た目の雰囲気、悪くないです。前後がディスクブレーキというのは、もちろん安全のためですし、見た目も気になりません。とにかくWシリーズの雰囲気を出来うる限り損なうことなくしっかりとまとめ上げたところに、カワサキの意地のようなものを感じます。
これでシート高は790mmと十分に乗りこなせそうな高さですし、車両重量も226kgと軽量。当時はかなり大柄と感じていたボディですが、現代のバイクの中ではスリムな部類で扱いやすそうです。
シンプルなデザインで視認性もいい計器類
このバイクもハーレーアイアン883と同様に、高速をゆったりと走り続けるには最適の1台だと思います。そしてグリップヒーター、ライダーには本当に助かるETC2.0車載器を標準で装備し、価格は消費税10%込みで110万円となっています。なんか急激に欲しくなってきた1台です。