はじめに

毎日積立と毎月積立の投資効果の差は?

さて、積立投資についてはもうひとつ検証するべきことがあります。それは、毎日積立と毎月積立のどちらが有利か、ということです。

一般的には毎日積立の方が有利と言われています。毎月積立の買付日は月1回なので、毎日積立に比べると買付回数が少ないぶん、買うのに良いタイミングを外したり、買ってはいけないタイミングに当たったりする恐れがあるというわけですが、果たして本当でしょうか。

2007年2月から2020年5月までの13年3カ月間、毎月2万円ずつ積み立てた場合と、毎日1000円ずつ積み立てた場合の投資成果を比較してみましょう。毎日積立の日々の積立金額を1000円にしたのは、1カ月の営業日数を20日として計算すれば、1000円×20日=2万円になるため、毎月積立の積立額とほぼ同じになるからです。

とはいえ、1カ月の営業日数が20日に前後する時もあるので、最終的には積み立てた口数の時価評価額が、積み立てた総額に対してどの程度の損益率になるのかを計算して比較してみます。ちなみに投資対象は日経225平均株価です。

まず毎日積立の場合、2007年2月1日から2020年5月29日までの積立回数は3240回なので、毎日1000円ずつ積み立てた場合の積立総額は324万円です。次に毎月積立ですが、こちらは2007年2月から2020年5月まで毎月月末に2万円ずつ買い付けていきますから、積立回数は160回で積立総額は320万円になります。

そして投資成果ですが、2020年5月末時点で毎日積立の時価評価額は521万137円で、収益率は60.807%です。これに対して毎月積立の時価評価額は511万2914円で、収益率は59.779%になります。

一応、毎日積立の収益率の方が高くなりますが、13年3カ月間も積立投資を続けて、その差は1%です。これを「たったの1%」と見るか、「1%も」と見るかは人によって異なると思いますが、毎日積立と毎月積立の投資効果は案外、僅差であり、どちらを選ぶかで悩む必要はあまりないというのが、筆者の偽らざる気持ちです。

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