はじめに

step2 雑談は不要。いきなり本題で

before
売り手:本日はお時間をありがとうございます。今回は先月発売された新商品をご案内させていただきたく、お時間を頂戴します
お客様:はい、よろしくお願いします
売り手:それにしても、昨日の高校野球の準決勝すごかったですね!
お客様:え、まぁそうですね
売り手:近山投手の連投……過酷ですが、見ていると胸を打たれますよね。実は私の地元の高校でしてね、今回は――
お客様:……

メーカーの担当者が、新商品をお客様にプレゼンしているところです。担当者はアイスブレイクのために、昨日の高校野球の話をしています。しかし、お客様は関心を示していません。

オンライン商談では、お客様に向けて商品の説明、つまりプレゼンをすることに向いています。気をつけたいのが、よほど関係ができていない限り、雑談をしたり、ヒアリングをしたりするのには向いていないということです。ディスプレイ越しに質問しても、オンライン商談に慣れていないお客様だと「そうですね」「まあ、だと思いますが」と、気のない返事しか返してくれません。

after
売り手:本日はお時間をありがとうございます。今回は先月発売された新商品をご案内させていただきたく、お時間を頂戴します
お客様:はい、よろしくお願いします
売り手:早速ですが、先ほどお送りしたメールにある添付資料の5ページ目を見てください
お客様:5ページ目ですね、はい
売り手:こちらのリモート監視カメラですが、当初は子どもの見守りのために活用されていたのですが、実は介護にも活用されているのです
お客様:ほぅ、それはすごいですね。理由はあるんですか?

逆に、お客様は雑談なしに営業からの提案が来ることを求めているとも言えます。そのため「早速ですが」と切り出し、商品説明に終始することを心がけましょう。オンライン商談では、ふだんの対面形式よりも商品の魅力を伝えやすくなるというメリットもあります。有効に利用していきましょう。

step3 複数名が参加するオンライン商談では「まわし」が大事

実際の商談の場では、どうしても本社の部長など、ある特定の人にしか会えないものです。しかし、オンライン商談だと、日本だけでなく世界中の相手と会話することが可能になります。そのため、複数のお客様に意識を向けやすくなります。うまくまわすことでより多くの参加者にアピールできますし、相手の納得感を高めることにもつながります。

営業:……ということですが、本社の部長さん、いかがでしょうか
東京本社の部長:ええ。理解できました
営業:名古屋の所長さんはいかがでしょう
名古屋営業所の所長:はい。私も理解できました。意外と価格がリーズナブルだと思いましたよ
営業:ありがとうございます。上海の支社長さんはいかがでしたか
上海支社の支社長:ええ、私もコストパフォーマンスが高いなと思いました

このように、営業が参加者全員に話をふることでお客様側の参加意識も高まります。つまり、複数の人が参加するオンライン商談においては、バラエティ番組のMCのような「うまくまわしていく」力量が求められます。

営業は「場の空気」をコントロールすることが大切です。「それでは、画面にプレゼン資料を映しますのでこちらに注目ください。A本部長さんもB課長さんも、どうぞよろしくお願いいたします」など、うまく誘導して商談の主導権を握りましょう。


以上、オンラインセールスにおけるトークのコツを3点紹介しました。メールやチャットでは要件を簡潔に伝えるのと同様に、オンラインセールスでも的確かつコンパクトに伝えることが基本です。

そのほかにも、オンライン特有の事情として通信が回線状況によって左右されるので「センテンスは短く、ゆっくり話す」といった、発話法そのものやクロージングの方法など、身に着けておきたい点はほかにもあります。気になる方は、ぜひ本書を読んでみてください。

セールストーク力の基本 横山信弘 著

セールストーク力の基本
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