はじめに
一刻も早く失業手当を受給するために必要なこと
会社の倒産などによる失業でも、失業手当を受給できるようになるまでには手続きと手間がかかりそうだということがわかりますね。再就職先が早く決まれば良いですが、その間の生活を支えるために早く失業手当を受給するにはどのようなことができるでしょうか?
(1)離職前に離職理由の確認を
会社がハローワークに提出する離職証明書には、離職理由を記載する箇所があります。離職前に離職者本人が記名押印又は自筆による署名をすることになっていますので、離職理由等の記載内容についても、ちゃんと確認しておきましょう 。
離職理由によって、失業手当の支給開始が3カ月も異なります。離職理由の判定は、最終的にハローワークで会社と離職者それぞれの主張について事実確認を行った上で行われます ので、会社と異なる言い分も主張することができますが、あらかじめ主張に食い違いがない方がスムーズです。
(2)離職票を早く受け取るには
離職者は離職後に離職票が会社から届くのを待って、ハローワークで失業手当の申請をするのが通常の流れです。離職者の立場からすると、離職日に離職票を受け取れるのが良いのですが、会社がハローワークで離職証明書を提出できるのは離職日の翌日から10日以内となっています。
しかも、離職者が離職票を必要としない場合には手続きが不要 とされています。失業手当の受給を考えているなら、離職前に離職票が必要であること、急いで欲しいことを会社の担当者に伝えておきましょう。10日を過ぎても離職票が届かない場合は会社に問い合わせ、それでも会社から離職票が交付されない場合や、会社と連絡が取れない場合などは、ハローワークに問い合わせましょう。
新型コロナウイルス感染症の拡大による影響
会社の経営状態が悪化し、倒産・事業所の閉鎖・営業時間の短縮などで離職を余儀なくされたと認められれば、3カ月の給付制限なしに手厚い所定給付日数で受給できます。
郵送などで時間がかかることも考慮し、自分でできる範囲で手続を速やかに進められるよう、しっかり用意をしましょう。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた労働者への支援策が発表される可能性もありますので、しっかり情報を集めておいてくださいね。